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妄想彼女:「マユ」という二番目を希望した彼女

【はじめに】

マユ(仮名)は実在した二番目希望の彼女だ。
二番目の彼女と過ごした日々。

それはもう一人の自分の日々でもあった。
二番目でしかありえない感情。

ちょっと妄想を付け加え、ここ記します。

【その名は「マユ」】

俺は大学2年生だ。
やっと彼女ができて半年が経った頃に「マユ」に出会った。

年上の彼女は今年から社会人だ。
学生の彼氏では物足りなそうだ。最近は俺より会社の人と会うことが多い。

彼女とのやり取りも今一つな感じで、ため息を漏らしていた。
そんな時、「俺の彼女の友達と一緒に遊びに行かないか?」と誘われた。

なんでも、いつも彼女と二人だとワンパターンになってつまらないという。
暇な俺は断る理由もなくOKと答えた。あの彼女の友達なら騒がしそうだけど・・・。

・・・

「マユです。今日はよろしくお願いします。」
あれ!。予想と違って大人しい子だな。友達の彼女は相変わらずの派手系なのに・・・。

【二人でテンパる?】

あちらはイチャイチャを見せつけながら、楽しそうだ。
こちらを「ちらっ」と見ては盛り上がっている。

まあ。あの彼女となら相当盛り上がるよな~。
マユはあちらを気にしながら、オドオドしている。

マユに話しかけてみる。
「いつからあちらの彼女と一緒なの?」

「中学からずっと一緒で大学も同じなの。」
「なるほど。俺はあいつと1年の時からよく遊んでる。」

「いつも彼氏と遊びに行っちゃうから、たまには一緒に遊ぼうって・・・。」
「無理やり連れて来られた感じですかね?。」

「いえ。私は彼氏いないから・・・。あれ?。何言ってるのかな?。そうじゃなくて。あのー△◇✕で・・・。」
あらら。相当にテンパっているなー。

「マユちゃん。今度遊びに行こうか?。」
「あのう。ありがとうございます。マ。マユでいいです。」

あれ!。俺も何言っているんだ?。
テンパってるのは俺の方かな?。

【あの感覚を思い出す】

そうだ。あいつに俺は彼女がいるって言ってなかったよな?。
マユは勘違いしていないかな?

まあ。いきなり俺と付き合いたいなんて言ってこないと思うけど・・・。
そろそろ時間だな。駅に行くかな。

今日はマユと初めて二人で遊ぶ日だ。
映画と食事だけど、俺の家の近くでよかったのかな?。

マユの家からだと1時間半くらいはかかるはずだ。
地元だと誰かに会うのが恥ずかしいって言っていたけど。

「おーこっちだ。マユ~!」
ん?。なんだ。この新鮮な感じは!

しばらく忘れていたな。なんかドキドキするあれを。
彼女になる前の一番楽しい時だな。この感覚は!。

「こんにちはー。結構時間がかかっちゃいました。」
「そうでしょ~。今度は俺が行くよ。」

「いいえ~。こーゆー感じが好きなんです。次も来ますよ。」
「あー。そうなの?じゃ行こうか。映画館はあっちだよ」

【マユは不可思議系?】

今日のマユの服装はちょっとラフ系だな。ジーパンに白シャツなんて。
スリムなウエストと大きい胸が協調されている。つい、チラ見してしまう・・・。

胸元が少し見え隠れする。
横に並んで歩くと、わざとじゃないかと思うほど見えてしまう。

ちょっと言った方がいいかな?。チラ見の言い訳としても。
「マユ。スタイルいいね!。でも、ちょっと胸が見えちゃってるよ。」

「そうですよ~。横から見えるようにしています。見えてます?。」
「えっ!。わざとなの?。見えてるよ~。目のやり場に困るよ~。」

「見せる相手がいないので、今日は頑張ってます。気付いてもらえてうれしいですよっ!。」
「いやー。気付くでしょー。見えてるしー。」

「大きい方だと思いますけど。嫌ですか?」
「そー言う問題じゃなくてー。街中でそれは困るよー。」

「うーん。映画館ならいいですよね。じゃ。ボタンしますね。」
あれー?マユっ大人しいのに大胆だな~。この先どうなるんだ?。

【マユに惚れそう?】

なんだこのキャラは?。一歩先の言葉と動きがわからない。
考える前にいきなり答えだ。なんかドキドキしてくる。

「映画館ではごめんなさいね。途中で寝ちゃった。昨日は眠れなくて・・・。」
「まー。また見に行こうよ。でも今度はちゃんと寝てきてね。」

なんだ?。こっちは何が起こるかドキドキしてたのに。寝てたとは・・・。
胸チラのこなんて忘れてるなー。見えないと見たくなるのはなぜかな?。

「あー。おいしかったー。じゃー今日は○○さんの家に泊まりますね!。」
「はあ?。そうでしたっけ・・・。今日はって?。」

「友達の家に泊まるってママには言ってあります。」
「あのー。いきなりのことでー。よくわかりませんけど?」

「○○さんがいい人だったら~。泊まろうって決めてました!。いいでしょ?。」
「その前に俺、彼女いますけど・・・。」

「う~ん。いますよね。なんとなくわかってました。いる方が逆にいいです・・・。」
えー!!。なんだこの子は!!。略奪系なのか?!。

・・・

「2番目でいいですよ。それなら付き合ってもらえるでしょ。別れても2番目ならお互い傷つかないでしょ?。」
「なっ。なんて言うかと思ったら・・・。変に納得しちゃうじゃないか。でも、よく考えれば・・・。」

「それ以上は言わないで。いいでしょ2番目がいると楽しいですよー。きっと。」
「本当かなー?そこまで割り切れるの?。一番にしてって言わないの?。」

「言わないですよー。○○さんなら3番目でもいいと思いますよ。きっと。」
「うーん。それくらいの割り切りと覚悟があるのか・・・。」

「考えない、考えない。目の前にいますよー。今日の彼女が・・・。またチラ見します?。」
「本当に考えさせてもらえないな!。そうだな。マユに騙されてみるよ。じゃ~家に行こうか。」

【マユは天使?悪魔?】

マユとの関係が始まって3カ月。
一番目の彼女からの誘いが少ないことをいいことに、ほぼ毎日絡み合っている。

どっちが一番なのか?もうわからない。
マユの思考は最高だ。俺に考えさせない。考えてもマユには意味をなさない。

それくらい、マユの思考はクレージーで物事を最短距離で処理している。
考えることは「無駄」と言わんばかりだ。

ある意味、洗脳されいるのかも・・・。
この高まったテンションがいつまでも続いている。

あの時からずっとだ。ずっと続くのか?。この関係が?。
普通ならすでにワンパターンな付き合いで飽き飽きしているころだ。

でも、マユとの毎日に同じ日はない。
こんなに絡んでも絡んでも飽きることがないなんて、全てを吸い尽くされそうだ。

俺の人生が操作されている感じだ。元の自分に戻れないほどに・・・。
俺の何がいいのかな?。聞いてないな。聞いてみよう!。

「それはですねー。私を理解できないのに、一生懸命に理解しようとする気持ちがうれしいです!。」
「あー。確かにこの未知の思考をいつか解明してやろうと思ってる。」

「でも、追いつけないでしょ?!。」
「そうだよ。進化してるマユを追いつけないよ。」

「それがたまらないです!。追いかけられてるって感じが。追いつかれたどうしようって毎日ドキドキしてます!。」
確かに・・・。俺はマユを追いかけ続けている。気が付かなかったな・・・。

【終わりの宣告】

ついに来たか。この時が・・・。
意外とあっさりした結末だ。

2番目の彼女と付き合って半年。
マユは親の転勤で地方に一緒に行くという。

いきなり元の自分に戻ってしまった。
あのすごい毎日が過去になっていく。

でも、マユの言っていた言葉は本当だった。
「別れても2番目ならお互い傷つかない」

確かにそれは契約みたいなものだったのかな?。
ポッカリ開いた穴はみるみる塞がっていく。

本当にいたのかと思うほどに。
もうあのテンションまで高まることはないだろうな・・・。

マユだけの違う自分に会えるなんて、最高だったよ。
また元の自分で頑張るよ。

ありがとう「マユ」。

おわり


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