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前回からの続き、もっと身体を動かしていこう。

前回からの続き、時間が経過した写真を見て思ったことを言葉にしています。

クルマを軽自動車からファミリーカーに変えた。クルマの中において(置いてではないよ)、隣にいた息子が後ろに居る息子になった。寝顔を横目にみるのではなく、バックミラー越しにみるようになった。

友人とくじゅう連山を歩いた。肌が露出して、ところかどころが剥がれている。景色としては綺麗だけど、擬人化すると痛そう。見方によって、あらゆる事象はどうとでも捉えられる。できる限り、良い方に捉えたい。

後ろ姿を撮ってもいいわよ。と言っているような猫をみた。

花ではなくて、葉が主役な時期。流れゆく時間や季節の移ろいと共に、魅せられる部分も堂々巡りを繰り返す。

姉の子が自宅にやってきた。私の子と数ヶ月の違いなのに、手に収まるサイズや質感(というと物質的だが)がまるで違う。この数ヶ月の差ではっきりとあの頃はちいさかったなぁ。と思い返す。年数が経てば経つほどに、こういう気持ちが増えていくのだろう。

山にいると目が慣れて緑色が普遍的なものに変わるから、黄色いものをみると反応する。慣れたとて、緑の濃淡を楽しめるようになるので、それはそれで良い。

皆伐した山、煙る山、少し距離ができた山。とはいえ、山は変わらず。

水が出る、ハシゴが伸びる。そこそこに大きい消防車を異国の地のヒゲを生やしたおじさんにもらう。

通っていたカフェ、いまはもう建物だけが残る。焙煎とフィナンシェを焼く特有の匂いを香りながら、本を読む時間とそこで働くふたりがすきだった。またいつの日か。

落ちてくる葉を落ちてきたままに運転した。ひらひらというよりは、ビュンビュンとフロントから去っていく葉。

地面に落ちている葉の移り変わるグラデーションが綺麗だった。目にはみえないいのちのはたらきをみた。

朝の時間帯の、深い青からオレンジ色に変わってゆく時間。

誰かが落としたものをそのほかの誰かが拾う。落とした人はやってこないままに、物質は古びれていく。役目が終わった道具はそのまま、木にぶらさがっている。

遠くに見える風景を構成する一部である、近くの風景に目を凝らす。

英彦山の麓にある本屋Arbor booksの店主、久木田さんを撮る。じきに店舗がかわる。また本を買いに行こう。

そのお店からみえる遠くの風景。冬場はよく路面が凍っている。楽しい場所。

自宅の庭で焼き芋をした。例年よりも遠くに出かける頻度が少なくなっているように感じる。子供達と庭でだらけるのもいいが、動き出したい気持ちが高まっている。

山に流れ込む、あるいは、発生する雲を眺めるのが好きだ。雲という蒸気が木々や草達に水分を与え、山は育っている。

どこからともなく運ばれて、運ばれた場所で朽ちていくのだろう。

正月にブリやアコウを拵えて、捌いた。何かの目的のために作ったのだろうけど、別の目的に転用することにも道具の意味はある。

1日だけ寝かせて、家族や親戚と食べた。とにかく血が抜いてあるサカナや肉はとても美味い。漁の解禁日も近づいてきたし、渓流釣りにも出かけたいし、子供達ともサカナを釣りたい。

山登りに行く道すがら、自転車のロードレースに出会した。目的の山に向かうルートを縫うようにコースが設定されていた。クルマを降りて、その地元の人たちと選手がくるのを固唾を飲んで待った。一位の選手と他の選手では圧倒的に差がついていた。トップになれるのはほんの一握り。というのを肌で感じられた。

思い出した、友人と山に登る前日に登山口についていたから1人で登ってたんだ。一本の木を跨ぐように水が流れていていいなと思った。

そう、この日はなんだかいわゆるみんなが撮る写真、というのに嫌気がさしていた。いいなと思って撮ろうとすると、私の中のもう1人の私がそれはみんなが撮っているから撮らなくていいよ。と言う。

友人と山に登っていると、別の友人とがちあう。まてよ。がちあうというのは方言だろうか。対峙する。的なニュアンスで使っている。

みかんは小さいものが美味しい。山で食べるともっと美味しい。山で食べるから、ではなく、疲れた身体で食べるから。だろう。

彼が集中して何かに没頭しているとき、その邪魔をしないようにただそれを眺めている。山に登りに行こうと準備をして、その道中で目的地を海に変更して遊んだりしている。自分の子に限らず、子供はどんな場所でも遊びを見つける天才だと尊敬している。

その遊びの中から、自分の身体をフルに使って歩き方や登り方、四肢の動かし方を学んで自分のものにしていく。頭で考えるのはそのあとだ。ということを子どもたちに勉強させてもらっている。

結論、もっと身体を動かしていこう。

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松田佳之
山のため、子のため、写真のために使わせていただきます。いつかお会いできれば嬉しいです。

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