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たまにの電車旅をまたしたい。

妻が歯科検診を受けている間、2人の子を連れて自宅と歯医者の間を徒歩で2往復した。その間ずっと寝ている娘の顔を駐車場で撮った。

息子が電車に乗りたいというので、いつもはクルマで移動する範囲を電車で移動した。第三セクターの電車で小学生までは無料、運賃が発生するのは中学生からであることを知った。生まれた時から過ごしていた地元だというのに、子が生まれてはじめて知った。子育て世帯に優しい地域でありがたいとおもった。

ご満悦そうな息子の顔をずっとみていたい。

重力に逆らえない娘の頬もずっとずっとみていたい。

いつも距離をとっていられるのは妻のおかげ。

住宅街にあるラーメン屋に入った。普段は食べない醤油ラーメンがズズズっと喉に流れていった。次はここの塩ラーメンを食べたい。

胃が満たされて足りているふたりの様子をいつもみている。

帰りの電車が右から来るか左から来るか、ワクワクしていた。

水族館でも、動物園でも、ショッピングでも、この待合室でも、何かをじっとみている時の息子の手を撮るのが趣味だ。

道端で息子が拾ってきた石、というよりセメントで流し固められたカケラを撮ろうとおもっていると、息子の手がフレームインしてきた。

ぬいぐるみのような姿をみて、親バカが丸出しである。腰が座ったので山デビューをさせる予定だ。

待合室のガラス窓に書いてあるラクガキに恋を感じた。

待合室の中と外との気温差は異なるけれど、わが家の温度差はいまのところいい塩梅である。


どうしてかわからないけれど、どうしても撮ってしまうもののひとつ。

窓から身を乗り出して電車を待つ息子を妻は落ちるよと言いながらしっかりつかんでいた。

ローカルな電車を降りて、クルマでの移動に切り替えた。たまにの電車旅をまたしようとおもう。

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松田佳之
山のため、子のため、写真のために使わせていただきます。いつかお会いできれば嬉しいです。

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