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Barbour(に合う服)を探す旅
【前回までのはやぶさ】
勢い勇んでBarbourを買いに行ったはやぶさであったが、諸々あってBarbour探しは難航。しかし、はやぶさは歩みを止めない。帰り道とは逆方向に歩き出すのだった。
服が…欲しい…。
「今日はカレーにしよう」
そう思った人の舌がカレーを切望するように、この日の私は服が、服が欲しかった。
前の記事にも書いたが、Barbourはそこそこ高い。しかし、私はBarbourを買わなかった。
この瞬間、以下の式が成り立つ。
Barbourを買いたい人 - Barbour
= 何か買いたい人 + 買われなかったBarbour代金
あら不思議、収支はプラス。
買いたい気持ちにお釣りまでついて来るのである。
確実にIQは落ちていたけど、私はホクホク顔で山手線に乗り込むのでした。
やはり信じるものはブランド
とりあえず将来的にBarbourは買うため、それに合う服が欲しいと考えている。
またそろそろ良いお歳になって来たので、ポイントで良い服を持っておきたいのだ。
安い服を着回すというよりは、良いものを永く使って味のある人生を送りたいのである。
ということで私が目をつけたのがデニムである。
決して持ってないわけではないけど、ちゃんとしたデニムって持ってない。
ところがどっこいデニムって調べ出したらそれはもう膨大なわけで、最終的に「岡山で買うのがベストなのでは?」という謎アンサーに辿り着き一旦挫折したこともあった。
そんな折に飛び込んできたのがこのブランドである。
みんな大好きRalph LaurenのDouble RL(以下RRL)というブランドです。
Ralph Laurenがデニムを?(できらぁ)
という声が聞こえてきそうですね。
確か創業者がカウボーイ大好きおじさんだと聞いたことありますが、その関係なのかカントリー調のラインナップが揃っております。お店も雰囲気があって渋カッコ良い。
何でここを選んだのかというと、一つはブランド力。やっぱりRalph Laurenですよ。彼が元々働いていたBrooks Brothers(紺ブレ金釦(出来ればダブル)は至高)はもちろん、作りもデザインも洗練されてて素晴らしいですよね。さすがアメリカ。U!S!A!(前話参照のこと)
あと、全く話変わるのだけど、『フレンズ』というドラマを知っているだろうか。
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すごく大好きなのでみんなも見てほしい。個人的には吹き替えの方が好き。そしてシーズン3くらいのスターウォーズの話とかめっちゃ好き。
このフレンズはこの6人以外にも色んなゲストが時々登場する。『ER』時代のちょっとやぼったいジョージ・クルーニーとか、全盛期のブルース・ウィルスとかも出て来る(しかもめちゃくちゃふざけ倒してるから是非見てほしい)。
そして諸々の理由から突然Ralph Lauren御本人が登場する。最初「誰これ?」ってなるくらい自然に登場する。
ただ、佇まいは只者ではない感すごい。エレベーターに乗って降りるだけで一言も話さないのだが、明らかに強目の覇気が出ているし、何よりものすごくオシャレなのだ。
その記憶の中で彼はデニムを履いていた気がする。いや、違うかもしれない。けど良いのだ。そのくらいの記憶があれば、RRLを買うに余りある理由になるのだ。
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RRLのデニム選び
ということでいざ店舗へ。
お店に行くと一番目立つところでこんな感じに並んでいる。
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定員さんに言われたシルエットは大きく三種類。
スリム、ストレート、ストレートよりももう一回り大きいもの。アメリカサイズなので、正式な呼称は違うのかもしれない。
カラーはそれぞれに微妙に違うし、ボタンかジッパーかも種類によって異なったり、いわゆるヒゲの入り方も、バックポケットのステッチ(刺繍)も違う。主張が強いもの、さりげないもの、何も入っていないもの等、さまざま。
いわゆる”自分だけの一本”。
全く同じものは二本とない特別感。
こういうの、溜まりませんよね。
私はいったんストレートと、スリムをそれぞれ試着。
タイトに履くというより、少しゆるっと履きたい。そんなオトナな履きこなしを希望したのですが、そもそもアメリカサイズなので、基本やや大きめ。ストレートは完全にお尻があまりまくってしまったので、スリムを選択。
【余談】
試着室で私は数分悩んだのだけど、何に悩んだかって試着室の入り口にかかっているカーテン。RRLってこともあってか、デニム地の分厚い素材なのだけど、変なクセが付いていて、縦長長方形の中心部分が微妙にくびれているのね。
だからどう見ても見える。外から見える。
まぁ仕方ない。片方に寄せてそっち側で着替えようと思うでしょ?
反対側見たら鏡があるわけだから、入射角と反射角の関係でやっぱり見えちゃう。こんなに入射角と反射角を痛感したことはなかったね。
そういうわけでしばらくモジモジしたわけだけど、「まぁ誰も見らんやろ」の精神で、私は東京の真ん中で下着姿を晒していました。また一つ大人になりました。
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デニムなんてそんなに変わらないのでは?と思っていたのだけれど、履いてみると全然違う。履いた瞬間何とも言えないフィット感はさることながら、風合いもカッコイイ。背面のRRLのロゴラベルはもちろん、コインポケットに小さく入ったRRLの刺繡も堪らない。こういう仕事大好き。
なにより、履いた時のシルエットっていうのか、形の出方が全然違う気がする。新しいからかもしれないけど、変にくたっとしていないというか、バシッと形が決まっている感じがある。もう、デニムと白シャツだけで行けちゃうというか、それくらいの主役感がある。
というわけで即決。というのは嘘で、いったん場所を変えたので、そこら中歩き回ってもう一回Barbourを探し回ったのは内緒ね。Barbourを買うはずだった私は、帰りに大きな青いラルフローレンの袋を持って、ホクホクしながら帰るはやぶさなのでありましたとさ。
【あとがき】
前回予告した3つも無事に織り込めて良かったなと思う私なのでした。
あくまでBarbourを探す旅なのですが、ただただ私の物欲を満たすためだけの旅と言われても過言ではありませんね。途中パンツ姿晒すことになったけど、煩悩を戒められたのではないかと勝手に理解してます。でもこれで±0だよね。
悠長に書いていたら段々と初夏の風が吹いていますけども、皆さんも春に買ったものあったら教えてくださいね。
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