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名古屋フィル第530回定期演奏会

昨日は仕事が何とか定時で終わらせて名古屋フィルの定期演奏会へ行けました。

今日は盛りだくさんなプログラムです。

小出稚子さんの新曲、世界初演。
世界的なチェリストのカミーユ・トマさんと名古屋フィルの初共演。
ロシアの大曲、ラフマニノフの交響曲第2番。

今シーズンの名古屋フィル定期演奏会で注目の演奏会のひとつと考えていました。

◼️小出稚子/へび

プレトークがありました。
作曲者の小出稚子さんとへびをペットとして飼っている首席トランペット奏者の井葉野晃暢さんの対談です。
井葉野さん、へびの脱皮した皮を持ってきましてへびの皮でどんな音が出るか実演がありました。
へび談義、楽しかったです。

今年はへび年です。
まさかへびの曲をやるとは思っていませんでした。
指揮者のベセスさんもびっくりしたかもしれませんが、へびの動きを意識した指揮は熱演でした。

最後にへびの脱皮のときの皮の音なのかな。
実演で聴いたへびの皮の音をパーカッションで表現していました。

スコアには「奏者が自作する。大きめの缶(粉ミルク缶ぐらい)の底に穴をあけ、紐(靴紐が鳴りやすい)を通す」との指示あり、濡らした布で紐を擦って摩擦音を出します。
とのことで、自作のへび用ドラムをパーカッション奏者の窪田さんが作ったみたいです。

実にユニークでグロテスクな曲でした。

演奏終了後、観客席の後ろで聴いていた作曲者の小出さんが走って舞台に上がりました。
拍手喝采でした。

◼️サン=サーンス/チェロ協奏曲第1番

チェロ奏者のカミーユ・トマさんは名前は聞いたことがある世界的なチェロ奏者です。
フランス人です。
フランスのチェロ協奏曲で最も有名なのはサン=サーンスのチェロ協奏曲第1番で、CDも出しているぐらいなので、得意な曲だと思います。

演奏時間20分で3つの楽章をアタッカでつなげて演奏するので、あっという間に終わりました。
カミーユ・トマさん、心に刻むすばらしい演奏でした。

個人的に第3楽章のチェロとオーケストラのやりとりが好きです。チェロ奏者の見せ場ですね。

カミーユ・トマさん、ありがとうございましたと日本語であいさつし、ソリストアンコールやってくれました。
カザルスの鳥の歌です。
世界の平和を祈ってカザルスが作曲した曲です。
バルセロナ五輪の閉会式、ケネディ大統領のときのホワイトハウスコンサートなど、世界中の人々が数々の感動をもらった曲です。
何度聴いても泣けますね。

◼️ラフマニノフ交響曲第2番

この定期演奏会の副題がエモーショナルな音楽ですが、まさしく情緒豊かなエモーショナルなラフマニノフ交響曲第2番です。

ラフマニノフ交響曲第2番は長大で1時間ぐらい。
チャイコフスキーのどの交響曲よりも長くて内容が濃いですね。
チャイコフスキー交響曲第5番の影響を受けた曲と言われ、いろいろと共通点がありますね。

この曲久しぶりに聴いたのですが、最初から最後まで心が動くすばらしい演奏でした。
ドキっとするような強弱もあり、メリハリもつけていました。

3曲とも聴きどころいっぱいで、充実感の高い演奏会でした。



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