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愛知室内オーケストラ特別演奏会2024

今日は愛知室内オーケストラの特別演奏会へ行きました。

世界で活躍するシンガポール人指揮者カーチュン・ウォンさん。
ピアニストのレジェンド、ゲルハルト・オピッツさん。
豪華な組み合わせです。

しかもブラームスのピアノ協奏曲の2曲という濃いプログラム。2曲とも演奏時間50分という大曲で肉体的にも精神的にも消耗する曲です。

◼️ブラームス/ピアノ協奏曲第1番

この曲、自分は1990年代初めぐらいに名古屋フィルの定期演奏会で聴いて以来になるかな。

久しぶりに音楽ホールで聴きました。

最初にオーケストラが主題を弾いて1周した後にピアノソロが入るという古典的な入りです。
オピッツさんのピアノの音、オルゴールのように研ぎ澄まされた音に感動です。

この曲は3年がかりで作曲し、最初は交響曲として作曲し始めたが、行き詰まってしまいました。クララ・シューマンの助言などでピアノ協奏曲に作り変えたという苦労を重ねて作曲したものです。
25歳のときの作曲です。
結局は交響曲の第1番って43歳のときなので、交響曲の作曲は相当な難産だったですね。

この3年間に師匠のシューマンが亡くなってしまい、第2楽章はシューマンへの追悼の音楽になっています。

第3楽章は古典的でベートーヴェン的なフィナーレですね。この楽章にカデンツァもあり、ピアニストの見せ場があります。

オピッツさんのピアノ、すばらしいですね。
そしてそれを引き出したカーチュンウォンさんと愛知室内オーケストラがまたすばらしいです。

愛知室内オーケストラは小編成ですが、小編成の利点を出した演奏で、緻密な音のやりとりがすばらしかったです。

◼️ブラームス/ピアノ協奏曲第2番

こちらは48歳のときの作品です。
第1番は若いときの作品で、第2番は円熟期になります。

第2番は曲の充実度が高く、曲のバランスがいいです。古今のピアノ協奏曲の中でも最も優れた曲であると言ってもいいです。

愛知室内オーケストラとオピッツさんは何度も共演しており、相性ぴったりです。
室内楽的なピアノとオーケストラのやりとりはわくわくどきどきの50分で、充実した時間になりました。

第3楽章のチェロとピアノのやりとりのところがいいですね。ゆっくり時間が流れている感じののどかなところがいいです。

ブラームスのピアノ協奏曲第2番、満喫しました。

2曲のブラームスのピアノ協奏曲、すばらしい曲ですし、それを引き出したカーチュンウォンさん、オピッツさん、愛知室内オーケストラの演奏がすばらしかったです。

来週は原田慶太楼さん指揮の愛知室内オーケストラの定期演奏会があります。
特に服部百音さんとの共演でのドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲が楽しみです。


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