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秋の始まりに眠気が増す3つの理由

涼しい風とともに日が短くなる秋。
心身の変化を感じる人が多いのではないでしょうか。
その中でも、多くの人が経験するのが「眠気」の増加です。
今回は、秋に眠気が増す理由を、3つの視点から解説します。

①メラトニン

メラトニンと秋の関係

秋になると日照時間が短くなり、暗くなるのが早いです。
脳では、「メラトニン」というホルモンの分泌する時間が夏よりも早くなります。
メラトニンは、体の睡眠・覚醒リズムに影響があるとされます。したがって、眠りのスイッチが早く入りやすくなります。
つまり、暗くなるとメラトニンの分泌が始まるので、体が「眠りのモード」に切り替わります。

日が短くなることで、メラトニンの分泌時間が前倒しになるため、結果として夜起きていられないというのが実際のところです。

メラトニンは、トリプトファンというアミノ酸から体内で合成されます。
食事から摂取することがオススメです。
トリプトファン→(日光)セロトニン→(暗転)メラトニンになります。

自然な体のリズムの一部ですので、秋は特に眠気が増す季節といえるでしょう。

•食事法と生活習慣

トリプトファンを含む食材
 ・卵、チーズ、牛乳などの乳製品  
 ・ナッツ類(アーモンド、クルミなど)  
 ・魚類(特にサケやマグロ)  
 ・大豆製品(豆腐、納豆、味噌など)  
 ・バナナ

また、トリプトファンからメラトニンを作るためには、ビタミンB6やマグネシウムが必要です。これらの栄養素を含む食材をバランスよく摂ることが大切です。例えば、ほうれん草、アボカド、かぼちゃの種などがビタミンB6やマグネシウムを豊富に含んでいます。

食事を通してメラトニンの分泌については、紫外線をうまく活用することで、分泌を遅らせる事も出来ないわけではないのですが、自然の流れに反するため、眠くなったら粘らないで寝てください。

②自律神経の乱れ

秋は寒暖差が激しい季節です。日中はまだ暑さが残っている一方、朝晩は冷え込むことが多いです。
この急激な気温の変化は、自律神経に負担をかけます。
自律神経は、体温調節や血圧、消化など、体の様々な機能を調整する役割を果たしていますが、寒暖差により乱れると、体が疲れやすくなったり、眠気を感じやすくなります。
また、季節の変わり目は自律神経の切り替えがうまくいかず、交感神経と副交感神経のバランスが崩れやすくなるため、リラックスした状態に入りやすく、眠気を引き起こす要因となるのです。

•自律神経を整えるための寒暖差対策

自律神経が乱れる原因の一つは、日中と朝晩の気温差です。これに対応するための対策としては、以下のポイントが効果的です。

服装で温度調整をする
寒暖差が大きい秋は、薄手のカーディガンやストールなどを持ち歩き、こまめに温度調節を行うことが大切です。
特に首や手首、足首は「三首」と呼ばれ、冷やさないことが自律神経の安定に重要です。

温かい飲み物や入浴
朝晩の冷え込みには、温かい飲み物や入浴が効果的です。特に38~40℃のぬるめのお湯にゆっくり浸かると、副交感神経が優位になりリラックスしやすくなります。また、寝る前にホットミルクやハーブティーを飲むことで、体を内側から温め、リラックス効果を得られます

適度な運動
ウォーキングやストレッチなど、軽めの運動を日常に取り入れることで、体が適切に温まり、自律神経のバランスが整います。特に、寒暖差に順応しやすい体づくりのために、定期的な運動は欠かせません。

③東洋医学的に考える

•東洋医学と五行の考え方

東洋医学では、秋は「金」のエネルギーが支配する季節とされています。「五行説」に基づくと、自然界のすべては「木、火、土、金、水」の5つの要素に分類され、これらのバランスが人間の健康に影響を与えます。

秋と「金」
 秋は「金」の季節であり、体では「肺」と関連しています。乾燥しやすい季節であるため、東洋医学的には「肺」のケアが重要視されます。「金」のエネルギーが不足すると、呼吸器系や肌の乾燥、免疫力の低下を引き起こすため、肺を潤す食材を意識して摂取することが勧められます。

肺を潤す食材
 ・白い食材(白ごま、梨、大根など)  
 ・潤いを与える食材(はちみつ、銀杏、百合根)

秋は「金」のエネルギーが豊富な時期であり、このエネルギーをバランスよく整えることで、身体全体の調和が保たれます。
五行のバランスを意識した生活を送ることで、季節の変わり目に体調を崩しにくくなり、眠気や倦怠感も和らぐでしょう。

東洋医学では、秋は「肺」の季節とされています。秋は乾燥が進み、肺に負担がかかりやすくなりますが、同時に「気」の流れも滞りがちになり、エネルギー不足や倦怠感を引き起こします。このエネルギーの不足が、体を休めようとする作用を強め、眠気として現れるのです。また、夏の「火」のエネルギーから秋の「金」のエネルギーに移行する過程で、体も精神もバランスを保とうと働き、さらに休息を必要とします。このため、秋には自然と眠気が強くなるのです。

まとめ

秋の眠気は、体が季節の変化に適応し、休息と回復を求めるサインともいえます。この時期は、自分の体の声に耳を傾け、無理をせず十分な睡眠と休息を取ることが大切です。

秋の眠気は、体が季節の変化に適応し、休息と回復を求めるサインともいえます。
この時期は特に、眠くなったら、すぐに寝る。
これを念頭に置いてくださいね!

メラトニンを有効活用すること
寒暖差対策
肺の潤いを念頭においた対策

是非とも取り入れてみてくださいね!

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