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「君たちはどう生きるか」ゆるめに答え合わせ(感想&考察)
ネタばれアリでゆるめですが感想を述べていきますので「君たちはどう生きるか」をご視聴してから、こちらを読んでもらえたらいいなと思っています。
この作品の答えなんて多分あってないようなもの
恐らくですが宮﨑駿監督が影響されたモノだけで出来てる作品なので、この作品の答えなんてあってないようなものなんだと思うのです。
感想が賛否両論なのも訳が分からないのもいろいろな意見や感想があるのもそのためなのでは?
影響されたモノとは何か?
私が感じた監督が影響されたモノについて
監督のお母さんは病弱で、お母さんからもらった本が「君たちはどう生きるか」だったのかなと
本をたくさん読む子供時代で「オズの魔法使い」とか「銀河鉄道の夜」とか「不思議な国のアリス」とか「ガリバー旅行記」とか様々な本を読む時期があって頭がおかしくなっちゃったんだなと思った
監督をした作品が13作品あって積み上げた石が自分の作品あの世界はそういう意味の世界でもあり終わろうとしている
その13作品のセルフオマージュにあふれかえっていた
影響といってよいのか分からないけどアンチテーゼとしての手塚治虫「火の鳥」が垣間見られた気がした
とても情報量の多い作品になっている
監督が影響されたモノが散りばめられているという事は情報量も多いということです。
情報量が多めなのに説明が一切なくて予告編もなければ前情報もないまま理解しなくてはと思いながら見なくてはいけない状況を楽しめるかどうかで賛否が分かれたんでしょうね。
私は訳の分からないモノを見るのも考えながら見るのも考察するのも大好物だったので普通に楽しみながら見れたけど万人受けしない内容だから周りにはおすすめできないし、すすめていません。
私が影響について気づいた部分や説明がなくても推測できたシーンについて
眞人が新しい母と出会うシーンで「母にそっくりな人」という説明だけで母親の妹(叔母)であり妊娠している状況でいつからつきあっていたのかとか一瞬で理解できた
わらわら達が上に上がるシーンの軌跡が螺旋状でDNAの形だったことと月が満月のちょい手前だったので、満月になると出産が増えるという統計もあるし、これから生まれる魂たちなんだろうなと理解した
あの不思議な世界は時間が同時に存在していたから「すずめの戸締まり」でいうところの黄泉の国だとすぐに理解できた眞人たちは下に沈んでいったので天国ではなくて地獄なのかもしれないけどね
父親の会社の戦闘機の窓が部屋にズラリと並んだシーンは王蟲たちが並んでいるシーンにしか見えなかった…戦闘機=王蟲ってことなんだろうね
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黄泉の国で会ったキリコがついてきたお婆さんの女中さんで若き姿なんだというのもすぐ分かったし、ヒミが若い時の眞人の母親だというのもすぐに分かりました。
意識して見れば関係性や物語の流れから考えると先の展開が分かるように作られてました。
青鷺は火の鳥と対極的な表現の時もあったように感じたし「嘘つき」の象徴だったりシーンごとにいろいろな役割をこなしていて基本がナビゲート役というイメージでしたね。
他にも気になる部分は多々ありました。
眞人が自分の頭を石で割った理由とか、若いキリコにも同じ傷があったこととか、何が罪なのかとか、考え始めたら止まらなくなります。
なんだかわけがわからない…
宮﨑駿監督本人が試写会で出されたコメントがこちらです。
おそらく
わけがわからなかったことでしょう
私自身わからないところがありました
膨大な情報量のわりに抽象的な内容だから分かる必要のない作品だったのかもしれませんね。
この作品は「シン・エヴァンゲリオン」と似ていて宮﨑駿作品が大好きな人にとってはボーナス・トラック的な映画になっていました。
影響という名のセルフオマージュが膨大に含まれていたから濃いファンにとっては濃いものになったはず。
ぶっちゃけ影響されたモノだけで自由に作られた作品だから自由に解釈していいんじゃないかと思いました。
前情報がないのも答えがないのも多分それが答えになってる珍しい作品だし宮﨑駿監督以外ではエンタメとして成立しないでしょう。
自分がここまで生きてきたので「君たちはどう生きるか」が公開し見れたのですが体験できてよかったなと素直に思えた作品でした。