英語学習をもっと楽しく!洋楽で口語スキルを磨きませんか?(9)
今日は洋楽といえばこの人。
ビリー・ジョエルさん
をピック・アップ。
それこそ数あるヒット曲の中から、やっぱりこれ。
Honesty
昔、チョコホットのコマーシャルソングで使われていました。わかる人にはわかるかと。いつも誠実とは言えない恋人に悲嘆し、失望している曲です。
今回は、高校の英語の授業で習っただろう、熟語might as wellの1点に絞って深堀してみます。
● You might just as well be blind.
might as wellは一見なんだか堅そうに見えますがそんなことありません。口語でも頻出で、「~と同じようなものだ」と言いたい時に使われます。この場合might as wellの後ろは現実味のない例えが来ることもよくあります。ここはその例ですね。
本来はmight as well…..as~の形をとって「~するくらいなら」と、as…..asの入った形で、ある行為と別の行為を比べて、結果的に同じようなことになる、ということを表したものです。会話ではas~の部分は省略されるのが普通です。
You might as well throw your money down the drain as give it to Yusuke. (ユウスケにお金をあげるのはお金をドブにすてるようなものだよ)
mightは「~かもしれない」に、「十分」を表すwell 、それに「~と同じくらい」のas….asがくっついて、「~と十分同じくらいかもしれない」→「~するのと同じようなものだ」「まるで~のようだ」となったわけです。
で、この歌詞はYou might just as well be blind as look for truthfulness.(嘘をつかないことを求めてるなら目が見えないってことと同じようなものだ)
つまり、truthfulness「ウソをつかない誠実さ」を求めるのが極度に困難なことを強調するためにmight as wellを修辞的に使っているというわけです。
「一生懸命探す」と「目が見えなくなる」という二つの行為を比べて、結果的には「そんなものを探すのはほぼ無理」なんだということです。
ちなみにmight as wellにはもう一つアドバイスや忠告の「~してもよい」というhad betterを婉曲的で穏やかにした意味もあります。これなんか会話で使ってみてもいいんじゃないでしょうか。
You might as well read a book as read text messages all the time.
(常にケータイメールばかり読んでいるくらいなら本1冊でも読んでみては)
ところでこのタイトルのHonesty。
「誠実さ、率直さ」と日本語には訳されますが、コアとなる意味は「ウソつかない」ということです。ロングマン現代英英辞典にもsomeone who is honest does not lie or steal etc.となっています。
なので、この歌詞に出てくるtruthfulnessは「ウソつかない」 、またuntrueなら「ウソつき」という意味が一番近いかと。ちなみにhonestな人は信用できますね。
だからYou’re an honest person.は最高の誉め言葉なんです。もしこう言われたら喜んでいいんです。だって「あなたって信用のできる人ですね」なんですから。