映画「2度目のはなればなれ」鑑賞
映画「2度目のはなればなれ」を観た。イギリスの老人ホームで暮らす90歳の老人がフランスノルマンディーで行われたD-day記念式典に参加するためにホームを抜け出し、一人で現地までタクシーやフェリーに乗ってたどり着き、新聞やテレビに取り上げられ時の人となった実話をもとにしている。
「2度目のはなればなれ」で一度めの別れは、主人公バーニーが戦争で従軍したとき。バーニーはノルマンディー上陸作戦に参加していた。生きて帰れるかわからない凄まじい戦いの時である。
2度目は仲良く歳をとった老夫婦としてのんびり微笑ましい毎日を送る老人ホームからバーニーがたった一人でノルマンディーの記念式典に老人ホームを抜け出してでかけた大冒険の旅の時だ。バーニーの妻レネは彼が無事に帰ってくるかどうか心配でたまらない。
老夫婦が常にユーモアを忘れずチャーミングなやり取りをしながら日常を送る微笑ましいストーリーである。一方で、荒々しいドーバー海峡の海を見つめながら当時の戦闘のことを思い出し辛い気持ちになるバーニーやノルマンディー上陸作戦、戦争で誰にもいえないような心に深い傷を負った退役軍人、なぜ若者が死ななければならなかったのかという問いも描かれていたように思う。
とはいえ、メインテーマはチャーミングな老夫婦が2人でゆっくりと歳を重ね愛情深い穏やかな生活を連想させるラブストーリーだ。まさに「死が二人を分かち合うまで」一緒に歩み、支えあってきたことがわかるような素敵なカップルで心が温かくなるとともに、こうして歳を重ねていけたらと思った。