柚子酒

うっかりしてる間に向日葵は枯れて、街には金木犀と銀杏の香り。近所の庭の柿も良い感じに実ってきた。空も一段高くなったような青色。いい秋だ。

足の剥離骨折もだいぶ良くなって、もうじき運動にも復帰できそうだ。でも3か月もブランクが開いてしまったからちょっと気持ちがついていけない。モチベーションを保つのって難しい。

それでも足が治って、人と遊びにいけるようになったのはよかった。ハジメマシテ、の出会いもようやくできる。と、思ったら顔に大きなニキビができてしまった。あれ、そんなに不養生してただろうか。この歳だと「吹き出物」と言うのだった、と嫌な気持ちになりながら、ハトムギを中心とする穀物で飯を炊くことにする。薬膳勉強しててよかった。

仕事は仕事でなんだかんだ続けているが、厄介ごとが多い。厳密には「ごと」というより「ヒト」だなと思う。配属された時点ですでに「みんなが仲悪い」みたいな関係図。いや確かに仕事に仲の良さは不要かもしれないけど、さすがにギスギスしすぎじゃないかっていう。って、あれ、ニキビの原因これじゃない?ストレス。

そんなだから飲んじゃうよね。去年漬けた柚子酒を取り出す。氷砂糖多めに作ったため甘いのだけど、ストレスにはこういう甘味も大事。ふんわり柚子の香りが鼻に抜け、とろとろとした液体がぽてっと喉に落ちていく。ホワイトリカーなのでアルコールはそこそこ高く、喉も少し熱を持つ。

今年の冬も柚子酒漬けておこう。モテずともせめて人前に出られるように、ちょっとちゃんと肌の手入れくらい気を付けよう。



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