
Sales Marker社の成功事例に学ぶ、カテゴリー戦略の重要性
Sales Marker社の花田事業本部長がホスト役になり、同社のマーケティング顧問を務めるsuswork社田岡代表が、Sales Markers社の成功事例を引用しながらカテゴリー戦略について解説されました。
同社は当初、「セールスインテリジェンス」というカテゴリーでスタート。ところがインテリジェンスという抽象的な概念では、中々響かなかった。そこで、田岡代表のサポートを仰ぎ、ワークショップを通じてターゲットや提供価値の整理を行った。
その結果、「上場を目指しているシリーズC以降のスタートアップ」をコアターゲットと設定。顧客にとっての価値は、インテントデータという新しいテクノロジーを用いたセールスを通じて「今、ニーズがある企業がわかること」。それを「インテントセールス」という新しいカテゴリーと定義し、積極的に売り込んだ。
概念だけでは伝わりにくいので、客先でのデモ実演やデモ動画の拡散を通じてインテントセールスを啓発し、「インテントセールスと言えばSales Marker」という想起の確立を狙った。
特に、Pivot出演(スポンサード)は効果が高く、出演後5日ほどで300件(通常月の3か月分に相当)の問い合わせが殺到。更に、タクシー広告やエレベーター広告等を効果的に組み合わせて実施したことで、リリース2年8か月でARR(Annual Recurring Revenue:年間定期利益)28億円を達成。

Pivotの出演動画(ダイジェスト版)は、こちら。
MarkeZin掲載の元記事は、こちら。
ちなみに、「T2D3」とは何ぞや?と調べたところ、以下の通り、SaaS系スタートアップの成功指標とのことです。
T2D3とは、(Triple, Triple, Double, Double, Double/トリプル2回、ダブル3回)の頭文字をとった略称で、クラウド領域で著名なNeeraj Agrawal氏が提唱したものです。
分かりやすくいうと、サービスをスタートしてからの売上額が、前年を基準に毎年3倍、3倍、2倍、2倍、2倍と上昇し、「5年で72倍」の売上を目指すという意味です。
SaaSのスタートアップ企業の成長スピードを測る指標とされています。
田岡代表は、「マーケティング22の法則」アルライズ著からから引用する形で、「No.1になれるカテゴリーを自ら創造する重要性」について解説されました。言い換えると、新たな市場でNo.1となり顧客に選ばれ続ける状況を作ること。

また、「新カテゴリー創造の方程式」として、顧客が抱える潜在課題に対し、独自価値×想起×連想を設計する手法も解説されました。

具体的な事例として、骨伝導イヤホン、ロボット掃除機、インテントセールスについて紹介頂きました。



BtoB事業においても、顧客の想起集合に入ることが重要である。それが叶わない場合は、自ら新カテゴリーを創造する検討も必要。ただし、新カテゴリー創造は、投資額も嵩むため、十分なリターンが得られる勝算があることが大前提となります。
以上、Sales Marker社の成功事例に学ぶ、カテゴリー戦略の重要性に関するレビューとなります。
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