もうスパークリングワインをシャンパンて言うのはやめよう
もういい加減スパークリングワインのことをシャンパンて聞かなくなったかなぁ…と思っていたのは僕が酒場寄りの人間だったからなのかもしれないと最近思うようになった。
「シャンパン飲もう!シャンパン!」
とあるイベントで聞いたときのことだ。
豪勢だなーと思った。有名銘柄のモエ・エ・シャンドンのモエ・アンペリアルですら上代6,000円代。ボトルで良心的プライスだとしても、大体2倍の価格設定だろう。12,000円弱だ。
でも、出てきたのは、カフェドパリ。
2000円前後のバリッバリのスパークリングワインである。
カフェドパリに罪はない。お手頃だし甘くて飲みやすいと思う。だが、シャンパンではない。
シャンパンという物は、バブル時代にウケた。高級さもさることながら、ワインで泡ってだけで、華やかだ。
しかし、当時一般消費者にワインの土壌が育っていないため、炭酸のワイン=シャンパンと呼ばれてしまった。
バブルは泡となってはじけたがシャンパンは定着してしまったかと思う。
結果、そんなにお酒に興味がない人にとって炭酸のワインはシャンパンなのだ。
勿論、この言葉を聞いた場が皆でワイワイするイベントということもあるから、
「スパークリングワイン飲もうぜ!」
よりも
「シャンパン飲もうぜ!」
の方が圧倒的に響きが良いのは認める。
しかしだ、
シャンパンは、一般には、フランスのシャンパーニュ=アルデンヌ地域圏で生産されたブドウのみを使い、瓶内二次発酵を行った上で封緘後15か月以上の熟成を経た、いわゆるシャンパン製法のスパークリングワインを指すわけだ(サンキューwikipedia)。
さらに言えば、2010年11月22日の政令による定義に基づき、シャンパーニュ地方で造られた7つのブドウ品種、黒ブドウはピノ・ノワール(Pinot Noir)とムニエ(Meunier)、白ブドウはシャルドネ(Chardonnay)、ピノ・グリ(Pinot gris)(古代名:アンフュメまたはフロモントー)、プティ・メリエ(Petit Meslier)、ピノ・ブラン、アルバンヌを材料として醸造された「スパークリングワイン」のことだ(マジでサンキューwikipedia)。
所謂シャンパンではないスパークリングワインだとガスを注入しているのもあって、もう全然違うのである。
そりゃあ、スパークリングワインが旨いのも認める。
でも国産牛ステーキを「A5ランクの松阪牛だ食え!」って言われたらそれは違うだろってなるでしょう。
勿論、スペインのカヴァなど、シャンパンと同じ瓶内二次発酵で手間暇かけて作られているスパークリングワインもある。
しかし、ここは呼び方に拘ることでシャンパーニュへのリスペクトも払いたいし、強いてはカヴァなどブランドがより高まった際、それらのブランディングを守ることにもなると思うわけだ。
と、まぁ散々言ったがシャンパン呼びが定着したのも仕方ない部分があるかなとも思っている。
シャンパンの響きの良さが異常なのよ。
シャン・パンで無茶苦茶韻が堅いからね。
「春爛漫、an・an シャンパン特集」とかありそうだもん。
それに比べてスパークリングワインの長ったらしさ、区切れなさと言ったら!
確かにこれは定着しないよ。もう仕方ない。
だから、最近出てきたワードで小賢しいけど実に、日本的で良いかなと思ったものをお勧めしたい。
awa(アワ)
泡である。
まず短い、そして無茶苦茶韻も堅い、さらに英語表記で前から読んでも後ろから読んでもawa。
どうっすか?awa。限られたスパークリング日本酒はawa酒なんて言われたりするらしいし。
スパークリングワインのことは
「awa飲もうぜ!」
でどうでしょうか。