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稲川淳二の怪談ナイト ミステリーナイトツアー2019に行ってきた(ちょいネタバレ)

皆さん、稲川淳二さんをご存知でしょうか。

バーコードリーダーをデザインしたことで有名ですよね。

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※大むね想像できるあれ。

と、本来はデザイナーの方なんですが、やはり世間一般には「怪談」でしょう。

前置きですが、僕は稲川淳二氏のことをイナジュンとよく言っています。

それは、十数年前に稲川淳二の怪談ナイト初参加の際、駅前でたくさんの若い女性がチケットありますかと立て札を持っていて、流石稲川さん、若い女性にも人気があるなぁと思っていたら、同じ駅の会場で嵐のコンサートがあったからだったという話がありまして・・・

つまりそっちが松潤ならこっちは稲淳だぞってことです。(稲淳サイドにも若い女性もいましたよ)

以降、稲川氏のことを愛をこめてひたすら稲淳と記載するが許してほしい。

今年で27年目になる稲川淳二の怪談ナイト ミステリーナイトツアー2019に行ってきました。

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※このトラックも恒例

もはや数えていないのですが、おそらく10回目くらいの参加だと思います。

ミステリーナイトツアーはシンプルに稲淳の生怪談を聴くイベントで、怪談を4つほどと心霊写真紹介のコーナーという構成です。

ちなみに人気イベントなので大体満員御霊となる(誤字ではない)。

まず怪演後(誤字ではない)、暗闇の中から提灯を持った女性が出てきて、会場の注意事項アナウンスを異常に低いテンションで語る。

女性「会場内で何らかの怪奇現象が起きても当方は一切の責任を負いかねますのでご注意下さい。」

というお約束のアナウンスが堪らなく緊張感を上げる。

そして、女性が去った後、BGMとして唸るような「ギャー」と不協和音が流れつつ会場は一旦暗闇に包まれ、古民家のセットがライトアップさる。

稲川淳二氏の登場だ。

瞬間、全員、拍手。いたるところから湧き上がる歓声!

客「淳二---!!」

客「座長---!!」

僕「イナジューン!!」

稲淳氏「ありがとう!!ただいま!」

右側中央左側と全方向の観客に手を振ってこたえる稲淳。

アナウンスの女性が滅茶苦茶ダークに作った雰囲気が一瞬で消し飛ぶ!

これが堪らないのだ。バックにたくさんのスタッフがいるとは言え、これからの時間は稲淳の独り舞台。ミステリーナイトツアー参加者の僕らにとっては稲淳はマイケルジャクソンなのだ。(スリラー的な)

ちなみに初参加者はこのギャップでもれなく爆笑する。

そして、稲淳の小気味良いトークから、実にスムーズに怪談に入ってくる。明るかった照明が次第に暗くなってゆき、気づいたら稲淳を照らすだけ。

今回の最初の怪談は、ある男が、今は廃屋となってしまった、学生時代住んでいたアパートに訪れて当時を思い出す・・・少し不気味だけど、優しい・・・そして不思議な女性の話だった。

ただひたすら

ぎゃーーーーーー!

といきなり大きな声をあげて驚かすような怪談だけではないのが、稲淳の魅力だろう。

かと思えば、次の話は冬の雪積もる山道という定番の舞台で繰り広げられる恐怖怪談。

稲淳は観客の感情を意のままに操る。

男が雪のせいで普段と違う山道を車で走り、そこで出会った首を垂らした女性。「人を探していて助けて下さい。」という声のまま雑木林へついていくと・・・

当然、聞き手の観客は怪談が好き、もしくは興味を持っている。シュチエーションの時点で落ちもある程度想像できるし、実際そうなのだが、稲淳の迫真の語りでもってすると息をするのも忘れる怪談となる。

男は、ついていった女性が「この世のものじゃない!!」と気づき感じ全力で逃げる。

男「はぁ、はぁ、はぁ。うぅぅぅぅ!!

稲淳の男のセリフ、息遣いも命からがらだ。そして次の語りは冷酷なまでに状況を説明する。

こちらとしてはもはや演技も忘れて「稲淳、あんなに息切れ切れで走ってるのに、よく喋れるな!!」と錯覚するほどだ。(勿論あれほどの情報を喋るとなるとかなり体力を使うと思う。)

スリリングな展開から助かって、次の日の恐ろしい落ちまで、観客も心霊現象を疑似体験するのだ。

その怪談が終わって

稲淳「あのね、よく怪談を聴いてると息をするの忘れちゃう方いるんだけども、楽にして聞いて下さいね。」

これまたお約束のセリフだが、毎回笑う。実際息をするのを忘れてしまうほどに緊張が襲うからだ。緊張と緩和がありがたい。

その後は、フレンチでいうシャーベットのような、ショート怪談をお口直しとして聞く。

そして、メインディッシュともいうべき怪談。その舞台はかつて心霊現象を探して稲淳自身が行った場所。地図にも載ってないようなさびれた街道の廃屋。

そこに稲淳を敬愛する3人の男性がいって起きた怪談であった。

稲淳が行った場所ともなると、よりリアリティをもって観客も話を聞いたのだった。

ドアを開ける際の「ニィィィ」という定番の擬音、
「ズッズッ」と階段を上る音、

拾った携帯から聞こえる

「んひーーっひっひ!んひーーっひっひ!」

という不気味な女性の笑い声、とハイライトが盛りだくさんであった。

稲淳の怪談を楽しむにあったってこの擬音もキーポイントである。

「プルルルルル」という電話の音、「ごおおおお」という嵐の音に「おぎゃああああおぎゃああ」という赤ちゃんの声と恐怖を盛り立てる擬音は実に多種多様だ。

確り稲川節を堪能した。4つ話したしこれで心霊写真かなと思ったら、怪談というよりは切ない話が最後にあった。

稲淳は神風特攻隊とそれを見送る女学生の話をされた。

稲淳「歴史を語る人が無くなっていく中で、忘れ去られてしまう…これからは大きな歴史の中にある小さな歴史も、話していきたいと思います。」

稲淳も御年72歳になられたが、ここにきてまた新たな決意と話とは恐れ入った。話が終わった瞬間会場は拍手に包まれた。泣いている方もいたと思う。

そんなしんみりした空気から一辺、心霊写真のコーナー。

稲淳「心霊写真は見ても、撮れてもたたられるということはないです。気になるなら細かく切って焼いて灰にして捨てること。忘れてしまえばいいんです。」

そんな前置きもありつつ、様々な心霊写真を軽快なトークで紹介する稲淳。

稲淳「自分のかっこいい車をとったんでしょうねぇ。はい、写真アップにしてください。この車の窓にですね、男の顔があるんです。」

観客「おーーー。」

稲淳「これはですね…車上荒らしの写真です!お互い気づいていないんでしょうね~。これ、心霊写真より珍しいですよ。

観客「爆笑」

そう、心霊写真のコーナーではあるが、必ずしも心霊写真が出るわけではないのだ。

初めての方はまず笑うし、何回も来ている方も心霊写真かそうでないかを考えながら見れる良いスパイスになるのだ。

そして、稲淳が毎回見せる心霊写真を紹介。

湖の中から男が半分顔を出しているが、それは顔の向きが変わるというのだ。2016年には写真が動いたという。

もうしばらくその写真を持っていて付き合いも長く、「さだお」と呼んでいるその男はだんだん色が薄くなってしまっているらしい。

そして、初めてきた方に

「この心霊写真覚えた?顔覚えた?夜、一人でシャワー浴びるでしょ?じゃーーーってそして後ろの浴槽を見て。ほらっ!この顔思い出す!!良かった。これでもうこの顔はあなたのものです!!」

と恒例のトーク。

アフターケアまでばっちりだ。

そんなこんなでミステリーナイトも終了となった。

手を振る稲淳を拍手でおくる。

お約束に新境地と今年も十二分に怪談を楽しんだ。

さて、あとはこれを読んだ皆様は来年ミステリーナイトツアーに参加して頂くだけなのだが、稲川淳二氏こと稲淳風の語りを少しでもできるようになるイナジュンメソッドを紹介して終わりにしようと思う。

・一人称はあたし。

・○○したを○○したんだと言い換える。

・「~で」といった言葉は「~でもってして」と表現する。
 ex.電車でもってしていくと

・「それで」は「・・・でー」と表現。

・自分の意志とは関係なく足が進む
ex.飲み会であれだけ食べた後に、締めなんて食べてはいけない!!
 絶対いけないと思うんですが、不思議なものでですね?自分の意志とは関係なく足がラーメン屋に向かってしまうんです。

・常識を語って異常性を引き立たせる。
ex.おかしい。だって普通はですよ?あれだけ飲み会で食べたならもうお腹いっぱいのはずなんです。だけれど「ずるずるずるぅぅー」と食べている。それに気づいた時あたしは「うぅわっ!」って。

あとは「一旦、第三者に否定させた後、驚く。」といった応用編はあるのですが、そこらへんは感覚で。

そんなイナジュンメソッドで先日書いた記事が

皆さんもレッツ稲川語り。


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