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創作大賞感想 sanngoさんの記したものを読んで表現の意味をまた知った。

全部がそこに詰まっていました。その「人」の人生の大事な部分に触れてしまうと、たまにその感情がそのまま伝わってきて、自分に入って来る時があります。涙が止まらなかったです。陳腐な言葉になってしまうのが本当に嫌です。

sanngoさんの普段からの優しさはSNSの付き合いの優しさとは、少し違う気がしていました。すごく画面の向こうの「人」に寄ってくれる優しさだと感じていました。だから、読む前からこのタイトルを見たときに、この物語はその核心を突くような大事な話だと理解していました。

普段の記事からも、残された人のその想いは伝わっていたので、書かれていることは本当に大切なことなのだろうなと知っていました。ですから、読むのが少しだけ怖かったです。自分が人の人生の大事な部分を読んでしまって、何を感じてしまうのかが、とても怖かったです。

愛犬ゴンの時間と、一緒に過ごしたパパ、ママとの愛すべき時間がそのまま記されています。どれだけの気持ちを整理しながらこの物語を書いたのでしょうか。どれだけの時間をかけて、決して忘れないように刻まれているものを丁寧に自分の心から紡ぎだして、精一杯対峙したのかを想像するだけで胸が締め付けられます。

書くということは、隠していた気持ちが抑えられずに溢れてきてしまうことなんだと、読み進めるたびに思いました。刺さりました。それくらいそこには、愛情と想いが残っていて物語を通して、感じて伝わってきます。

愛犬ゴンの目線で語られるこの物語は、そこに今も続いている家族の時間を読めます。記せて良かったですね。形に出来て良かったですね。と読みながら、頭の中で鳴り響いていました。きっとsanngoさんにはこの書く時間が必要な事だったのだと思います。うまく書けなくてすみません。

きちんと残された人にしか書けない物語が綴られています。愛情の深さと消せない想いが読めます。絶対喜んでくれていると思います。一緒にいた証を残して記してくれたことはきっと読み手を通しても形を変化させながら繋がっていくと思います。

この話を感想として簡単に書いていいものではないのも理解しています。

ですが、心を打つものは、何をしても打つので、書き記しておきたいです。多くの人達にも読んで欲しいです。

この物語を読んで、何を感じるかとか、何かを感じないといけないのではなく「人が愛情を注いだ時間」という形のものを体感するだけで良いのだと思います。読むとはそういうことだと思いました。

何も感想らしい感想を言えずに、私自身、書くことを問われましたが「物語」という在り方、表現とは人に伝えるために存在していたことを改めて感じました。

読ませていただき、本当にありがとうございました。

いつか一緒に呑んでみたいです。

なんのはなしですか

と言わずに。


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コニシ木の子
自分に何が書けるか、何を求めているか、探している途中ですが、サポートいただいたお気持ちは、忘れずに活かしたいと思っています。

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