創作大賞2024授賞式で「なんのはなしですか」と言えた日に。
創作大賞のベストレビュアー賞受賞のメールをいただいた。そうか、もうその季節かと感じていた。思えば去年もそうだったなと去年のメールを読み返した。
去年は受賞していなかった。
そんなはずはないと思ったが、世間の事実はそうみたいだった。私は受賞していなかったのかと、この段階ではじめて認識し、一年経過したことに気付いた。受賞していた気分で過ごした一年間の自分がとても好きになった。
事実と向き合うのに二、三日かけていたら、事務局の方から再びメールが飛んできた。
こんな確認の仕方で来るのかと、一人で久しぶりに笑った。
ただ、この笑いほど自分で自分が救われたと思ったことはない。
私は、この記事で本気を出した。この記事を出したあとも創作大賞期間が終了するまで、自分のエッセイ、他の人の感想、そして #なんのはなしですか と投稿してくれる皆さんの記事を回収して、なんのはなしです課通信を出し続けて出来る限り創作大賞へ向き合った。
全ては、noteという会社の人達に「なんのはなしですか」というnote発祥の新しい創作のジャンルが生まれていることを届かせたかったからだ。
人と競うのが嫌いだ。競うより一緒に創りたいタイプだ。だから、もう今年だけのチャレンジにしようと最初から思っていた。やりきったと自分で言えるくらいに真剣に追い込もうと全力を出した。本気で三ヶ月間突っ走った。そして、何の迷いもなく全力を出したと言いきれる。
それでも、中間にも残らなかった。
私からしたら、その現実は全く笑えなかった。
あまりにも多くの人を巻き込み、多くの時間を注いで、自分だけの話ではなくなっていたので本当に笑えなかった。
今現在「なんのはなしですか」に参加した人は450人以上、いただいた創作大賞感想は100件以上になる。私個人への感想記事を含めると、もうその数は数えられない。
「なんのはなしですか」は記事数でいうと5,000件以上です。そのうちの4,500本は解説しています。
自分にこれだけの力があるなんて、少しも思っていない。私が信じたのは「なんのはなしですか」という言葉の力と、それを目一杯、頭を使って楽しんで遊んでくれる人達だ。
だから、笑えなかった。落選してこれからどうしようと毎日思っていたし考えていた。
そしたら、今度は周りが自分達の面白いと思うやり方で動き始めてくれた。私の気持ちを察したのだと思う。もう私一人で継続するにはキツいメンタルだった。
「なんのはなしですか」を広めようと言葉の力を信じてくれた人達が、自分達のやり方で動き始めてくれた。
落選してこの状況がこういう変化をするとは、考えたこともなかった。「なんのはなしですか」は、終わる方向へ向かうと思っていた。
それでも、今でも変わらずに記事を書いてくれる人達がいて、新しく書いてくれる人達が現れる。
プロフィールに「なんのはなしですか」を入れてくれたり「なんのはなしですか」を使用するクリエイターを独自の方法で紹介して記事にしてくれたり、スタエフで朗読会をしてくれたり、飛び出せとラジオ番組にメールを送ってくれたり、𝕏でも広めようと動いてくれたり、ビジネス向けに記事を作成してくれたり、マガジンを作って個人の「なんのはなしですか」を集めて保管してくれたり、記事を彩る帯が出来たり、判子やロゴが出来たり、歌が出来たり、動画が出来たり、マンガが出来たり、キャラが出来たり、今現在発表出来ない動いているものがあったり。
全部、この数ヶ月で起きました。私は書き続けただけです。それしか出来ません。これは絶対に今現在、何か起きていると思っています。流行ではなくてジャンルに変化しつつあると思っています。
これら全て誰も何一つも強制していません。自発的に生まれてきています。
私は「なんのはなしですか」はジャンルになると思うと書いてエントリーしています。これは、書く人が増える新しいnote発祥の文芸になると今でも思っています。
こういう気持ちのやりどころを失いそうな時に、事務局の方からメールが届きました。私は、創作大賞応募の記事の最後にこう書きました。
だから、事務局からメールが来たとき本当に笑えました。叶ったと思いました。こんな面白い方法で叶うのかと笑いました。
実に遠回り人生の私らしいと思いました。ベストレビュアー賞。「なんのはなし」か分からない記事を解説し続けたら「なんのはなし」か分かる小説のレビューで賞を受賞する。これほど私にふさわしい賞はないのではないかと思いました。
なぜならば、これからはベストレビュアー賞受賞者が「なんのはなしですか」を解説するのだから、その状況だけで「なんのはなしですか」は面白いではないかと思えた。
だから、メールの返信はこうした。「なんのはなしですか」と言ってもらいに参加しますと。
授賞式の様子は、上記記事達や公式記事をご覧ください。さすがベストレビュアー賞同期です。優れております。私には細かい描写、心情。一切書けません。そして私は写真撮影をしてません。ビール飲んで話しまくって二時間が秒で過ぎました。なので運営の方からいただいた写真を使います。
私がしたこと。
「なんのはなしですか」をもっと面白くしたいと訴え続けた二時間。
noteの運営、事務局の人達にも「なんのはなしですか」は、しっかりと届いていました。これがまず本当に嬉しかったです。コンテストを運営するのは本当に大変なんだなと忙しく動く姿を見ていました。
そして、なぜか一緒に訴え続けてくれた私が大好きな骨皮筋衛門の作者。はそやm。「なんのはなしですかを公式タグにしてください」と訴えてくれた姿、私には骨皮筋衛門に見えました。
『「なんのはなしですか」については、ディレクターと話した方が良いです。ちょっと待っててください』と、わざわざディレクターさんを探しに行ってくれて紹介してくれた社員の方。本当にありがとうございました。
ディレクターの方達と話が出来て、面白いと思ってくれていることや「モチベーションはどこから」と聞かれたので「ジャンルを創作したいから」と答えられたこと。
勝手にnoteの街に路地裏を作って、遊んでいることを直接伝えられたこと。
面白いことや、そういった関連の何かがある時は、声をかけて欲しいと訴えたこと、紹介して欲しいと訴えたこと。
名刺をいただいたので、連絡出来る状況にあること。
何より一緒に楽しんでくれそうなこと。渦に巻き込んでしまい、あとは一緒に楽しめば良いだけだなと思えたこと。
これらを一つずつ確認しながら、ビールばっかり飲んでいたので私が撮影した写真はありません。
なにより「なんのはなしですかの人」と声をかけられるのが本当に多かったです。そして皆さん面白いと思ってくれていました。
三年半です。私が作成した名刺を何の疑問も感じずに人が受け取って貰えるようになるまでの時間です。それも授賞式の会場でです。
皆さんがどう思われるか分かりませんが、皆さんのおかげで、現実の世界でこの名刺を何十枚も配れる所まで来たのです。私は何かになりました。私にとってこの出来事はゼロを脱した出来事だと思っています。
ゼロからイチを創るのは本当に大変です。「なんのはなしですか」については、今、世界で誰も何も今後の正解の方法を知らないのです。
今まで無かったからです。
noteの人達も私達と同じ感覚です。
「分からない」
だから、これからもくだらなくて楽しい方向で全力で進もうと思います。それが一番面白いと思います。
何か起きたらnoteの人に助けて貰います。
そういうことで良いと思います。そのための名刺交換だろうと思います。何か起きて対処して進む方が圧倒的に面白く、何も起きないつまらなさを味わっていた期間と比較することすら出来ません。
ゼロを脱して、多くの人が動いている。その結果を知れただけで創作大賞にエントリーしてよかったと思いました。
私が直接伝えたいと目標にしていたことは叶いました。
これからは、外に向けて広げていきます。
くだらないことを徹底的に突き詰めると物事は動きます。そういうことを考えながら、一人で表彰台の前にいる自分も素敵じゃんと大賞を受賞したフリを醸し出して、一人で表彰台を見ていました。そんな大賞を受賞したフリをする私の背中を見ながら同じく一人だった本物のnote賞の受賞者と話す機会を得ました。
同じ、オールカテゴリー部門で競ったみねのもみぢばさんでした。本当は競ってもいないですが。
この大賞作品は、何度読んでも私の中で「なんのはなしですか」に思えます。だから、話せて嬉しかったです。
私の大賞を受賞したフリが功を奏したのか、疑われることなく同じ目線で話せることが出来ました。
私は偽物大物感の正体がバレないように、ちょっと野太く「おめでとうございます」と声をかけさせてもらいました。みねのもみぢばさんの返事は
『「なんのはなしですか」の記事の情熱が本当に大好きです』でした。
さらに、握手をしてくれて
「直接会って言えて、本当に良かったです」
と言われ、表彰台の前で完全に私が大賞を受賞した感じになりました。
悪くないね。と私はこの時思いました。
「なんのはなしですかをいつか書いてくれませんか?」
と私は、心からお願いしました。受賞するような方が書いてくれたら、それは面白くなると思いました。私は文芸のジャンルを創作しているからです。一緒に面白がってくれる人を増やしたいからです。もっと楽しんで書く人を増やしたいからです。
みねのもみぢばさんの返事は
「もっとガラスペンの世界で輝いたら、きちんと書かしてもらいます」
というカッコいい返事で、何か表彰台の前で二人でする最高の会話じゃないかと私は思っていました。
それから2日後。
輝くの早すぎだろと言わざるを得ない、まさかの「なんのはなしですか」デビューをされています。しかも回収しない日です。こういうところが受賞のポイントなのかも知れません。本人が言うように狂気です。焼き肉食べてる場合じゃありません。最高です。直接お会い出来て本当に嬉しかったです。
あなたの一言で、私も、それからこれを読んでいる路地裏の人達も本当に嬉しくなったと思います。
ありがとうございます。
帰り道、青豆ノノさんと吉穂みらいさんと一緒に帰りました。私は、青豆ノノさんと一緒に帰ることだけを目標に、この日授賞式に来たので夢の中にいるみたいでした。
電車がちょうど反対側に進むため、青豆さんとはお別れになりました。私は、握手をしてから
「家まで送って行きますよ」
と、この日一番の頑張りでしっかり伝えました。青豆さんは、この日一番の笑顔で、
「いいです」
と言って反対側の電車に乗りました。私はしばらく電車の中で考えていました。そして、吉穂さんに伝えました。
「青豆さんの『いいです』は、もしかしたら『良いです』の意味だったのではないでしょうか。一緒に電車に乗るべきでした」
吉穂さんはいつも私の味方で、もうずっと応援してくれているのに、この日一番の笑顔を見せてくれはしましたが、珍しく何も答えてはくれませんでした。
今回、私をベストレビュアー賞に選出していただき本当にありがとうございました。私が書いた作品の感想は、大賞や入選には入りませんでしたが、どれも素晴らしい作品でした。心から書かせていただきました。
選出項目に、盛り上げてくれた方とありました。
私は、創作大賞そのものを心から盛り上げたと思えます。だから、ベストレビュアー賞しっかりいただきます。そして、これをきちんと利用して「なんのはなしですか」をもっと面白くします。
今後面白いことや、くだらない企画、日常の企画、お話。何か起きた時に少しでいいので「なんのはなしですか」のことを思い出してください。提案してみてください。
一緒に、面白くしたいです。
「なんのはなしですか」は、いつでも人間の喜怒哀楽や、くだらないこと、役には立たないけど、誰かに伝えたいことで溢れています。創作大賞に参加して良かったです。本当にありがとうございました。
私から、皆さんにお伝え出来るのはこれで全部です。
だれもが創作をはじめ、
続けられるようにする。
私は、この言葉が好きだから、続けている気がしました。
私が創作大賞受賞したみたいなコメント欄ありがとうございます。
ここまで書きましたが、これ全てnoteの街の私と路地裏住人達による壮大な創作です。