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Vol.29 高学年になった息子と親子の会話が少なくなってきました。どう対応したらいいでしょうか?

質問:息子が小学校高学年になり、何事にも冷めた感じになってきて、親子の会話も少なくなってきました。根気強く話しかけるべきでしょうか。それとも、思春期と割り切って程よく距離を置く方がよいでしょうか?

★中曽根陽子の回答:
 冷めた感じになって会話も少なくなった。高学年ということですから、そろそろ思春期でしょうか。 
 これまで可愛かったお子さんの態度が変わってきた。親、特にお母さんにとってはもやもやしますよね。しかも男の子のそんな変化は、恋人に心変わりされたようで、心がかき乱され、すごく辛くて寂しいかもしれません。

 でも、あえて私は、おめでとうございます!と言いたいです。
え!? と思われたかもしれませんが、お子さんは順調に育っています。
これまで巣の中で親に守られて無邪気に振る舞えていた子どもが、自分の力で一歩外に出てみようとしているのです。
 でも、ちょっと出てみたら、思うように行かないことや、悔しいことに出会って、心がちょっと折れて帰って来ているのかもしれません。
 お母さんは、そんな子どもの様子を見ているとあれこれ聞きたくなりますよね。でも、そういうことはお母さんには話したくないものです。なぜなら、大好きなお母さんを心配かけたくないという気持ちもありますし、もし話をしてあれこれ聞いてこられたら、うっとおしいという気持ちがあるかもしません。いずれにしても、子どもが話したくない時に、無理に口を開けようとしてもうまくいきません。

 「男の子は胃袋を掴め!」と言う言葉があります。
 程よい距離を置きながら、向こうから寄ってくるようなエサと居心地の良い環境を用意して、待ちましょう。

 お母さんとしては、なんとか元のような愛らしい子どもに戻って欲しいと思うかもしれませんが、それは無理なのです。
 素敵な大人への階段を登っていくお子さんの成長を大きな心で見守ってください。

★スタッフまりこのコメント:
 息子が急に冷めた感じになると、成長したのだと思いつつも母としては寂しいですよね。私の友人の息子さんは、思春期から中学生の頃、両親とほとんど話をしなくなり、友人は感じ悪いと思っていたそうですが、大学生になったら大人同士としてまた普通に話をするようになったそうです。

 乳児は肌を離すな
 幼児は肌を離して、手を離すな
 少年は手を離して、目を離すな
 青年は目を離して、心を離すな

という子育て四訓という言葉もありますが、子どもの成長に合わせて親も成長しないといけないということなのかもしれませんね。適度な距離感を取りつつも愛情が伝わるように、私も胃袋をつかんでおこうと思いました。


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