映画感想/「アラビアのロレンス」
午前十時の映画祭で観てきました。
予備知識なしで行ってしまったのを少し後悔してます笑
簡単な歴史と地図とくらいは把握してから観た方が楽しめた気がする。
本当に全くどんな内容か知らずにタイトルだけは有名で聞いたことがあるからという理由だけで観に行ったのですが、 (脚色がかかっているとしても)史実としてこのようなことが実際に起こったんだと思うと、純粋に考えさせられる映画でした。
砂漠の情景描写は、映画館の大画面で観てこそ。
これは映画館でしか楽しめない。
ちょうど今、サン=テグジュペリの「人間の土地」を読んでいる最中でそれと相まって、砂漠の恐ろしさがまざまざと伝わってきました。
こんな環境に順応し古くから生きて来た人達というのは、同じ人間とは言え、やはり全く異なる思考や肉体を宿すのだろうな、と。
ロレンスが、どれだけ精神的にアラブに寄り添っても白人である自分の身体が憎い、というような 場面もありましたが、ここは複雑な感情で見てしまいました。
身体どころかどれだけ精魂を尽くしても、生まれながらのアラブ人とはやっぱり違う、けれどそれは決して悪いことじゃないんだけどなあと。アラブと同化したいと思っていたロレンスだけど、 別に同化だけが理解し合える方法ではないのになあと。
昨今多様性とかよく問われて色々問題も起こってますけど、こういう問題もそもそも「みんな一緒」ってするからややこしくなるのであって、「みんな違う。それを把握しよう 」 っていう方がいいと思うんですけどね〜。ちなみに「把握」だけでその心根まで無理に「理解」する必要もないと思います。ただ「ああそこにいるな」と把握するだけで。排除だけはしな いことに重きを置くというか。ああなんか偉そうに語っちゃった恥ずかしい。
ちなみにインターミッション込みで4時間!
ええと正直に申し上げますと後半少しだけ寝てしまいました…。面白くないわけではな くいやそりゃもう素晴らしい映画だとは思ったんですが、政治絡んでくると理解が追いつかなくてもう気がついたら寝ちゃってた。でも結構ショックです…笑 ちゃんと観たかったので。 素晴らしい作品には間違いないのですが、大作すぎてもう一度観ようと思える気力はあと10年は起こらない気がするので、貴重な一回を無駄にしてしまった後悔が残ります。