読書記録/「ワーニャおじさん」チェーホフ
うーん。私にはまだチェーホフの良さが分からない。
短い本なので、とりあえず読んでおくかと手元に置いていたのですが、
今、さくっと読める薄さの本が読みたい気分になり、そのなかで一番薄かったこの本を手に取りました。
ただ、自分が思っていたよりは、手も足も出ないような分からなさの話でもなかった。
勝手な思い込みで、チェーホフは、凡人には全く理解のできない摩訶不思議な作品を書くというイメージがあったのですが、
そこまで摩訶不思議ということはなかった。
ひとつの歪な家族がいて、そのなかで問題が起こり、ひとつの終着点を見つける。
という、あらかたの流れは分かった。
こんな流れすらも理解できないような、難解なイメージがあったので、さすがにそこまでではなかったので、ほっとした。
ただ、このなかで伝えたいメッセージ性というか、当時の観客に何がどう受けたのか、一体なにが革新的だったのかについては皆目理解することができなかった。
当時のロシアの情勢というのが、しっかり前提として分かっていないと、一体登場人物たちが何に悩み苦しんでいるのかというのがピンと来ないような気がする。
あとがきも読んだのですがね。難しいです。
でもなんとなくいつの日か分かる日が来ると信じて、手元には置いておこうかな、というような本でした。