ストレス対策③瞑想アプローチ〜基礎編〜
前回までにまとめたストレスの基本知識はこちらから
ストレス原因とマインドフルネス
ストレス対策を考える上で大切になってくる考え方が「マインドフルネス」です。
マインドフルネスとは、ざっくりの説明だと「今この瞬間に集中する」といった考え方です。
なぜこの考え方が重要かを説明します。
1,現代の日本。情報多すぎる問題。
狩猟採集民族時代(人間の祖先の時代)では、風の感覚や空の色で天気を把握し、少しの物音で敵を警戒、木々の様子から季節の移り変わりを考えていました。
私たちは今でも狩猟採集民族の遺伝子のまま変化していないのにも関わらず「膨大なSNSからの情報」「多すぎるCM」「新しい技術革新」「町中に溢れる光刺激(CM含む)」に晒されているせいで、思考を強制させられています。
この状態が「今この瞬間」から目が背けられ、過去や未来に思考が飛んでしまう現象を引き起こしています。
外から入ってくる刺激が、勝手に記憶を呼び起こし、過去で起きた恥の出来事や、未来で起こるかもしれない不安の感情に思いを巡らせるようになってしまうということです。
当然ストレスを感じることも多くなります。
2,不安が大きすぎる問題
・SNSやCMによる過剰とも言える煽り
・時代の変化が大きすぎる故に起こる形のない焦り
上記の2点は、人間の購買行動を促す大きな要因であり、大きなストレス源です。
人に物を買わせようとする人たちによるストレスは、私達に大きな圧力を与えてきます。
街には電光掲示板にCMが流れ、ポスターや看板はどこにでも設置されています。
結果…
「未来のために何かしないと」「今のままでいいのかな」「将来結婚できるかな」「お金が尽きるかも」「職場を解雇されないか」
と言うような、不安に駆られるようになります。
不安は本来、悪い感情ではありません。
不安を感じるからこそ未来のために行動するようになるため、不安は必要な感情であることに間違いはありません。
しかし、不安を感じすぎると逆に行動を阻害し「何をやっても変わらない」「何から手をつけよう」と言う思考へと引き摺り込みます。
ただ、考えるだけでは不安が尽きることがありません。
この「何をしても変わらない」のに「不安だけが襲ってくる」状況こそが、ストレスの元凶と言うことです。
さて、こうなると人間はどんな行動に出るでしょうか?
3,娯楽が多すぎる問題
膨大な不安を抱えている。でも、未来のための行動を起こす気にはなれない。でも、何かしなきゃと焦る。
結果人間は「目の前の簡単な娯楽」に手を出します。
これが「YouTube」「TikTok」「Netflix」をダラダラ見てしまう理由です。
人によっては、漫画やゲーム、音楽かもしれないし、お菓子やポルノになるかもしれません。
好みはあれど人間は「何かしないと…」の不安感情を「目の前の簡単な娯楽」で埋めようとします。
当然ですが、そんなことで不安を埋めれば、後から罪悪感に苛まれるためストレスは加速度的に増えていきます。
資格試験の勉強やダイエット、仕事に必要な知識や技術の習得、恋愛するための行動など、本来やりたいことはたくさんあるはずです。
でも、できない。不安という感情は膨れ上がると、人間の行動を大きく阻害するからです。
これらの説明を読むわかることがいくつかあると思います。
必要なことなので、一度まとめてみましょう。
1,ストレスと不安は密接に関係している
2,外的ストレスと内的ストレスが存在している
(外的な要素で不安を煽られる→自分で不安と感じる)
3,自分自身の行動で、ストレスをさらに助長させている
ここで忘れてはいけない「根本原因」が、『今この瞬間に集中できない。』と言うことです。
今この瞬間に集中するために「瞑想」しよう!って言われているので、今回は瞑想をストレス対策記事として採用しました。
今この瞬間に集中するのに、なぜ瞑想が採用されるのか
瞑想はなんとなくのイメージとして「何も考えない状態」と思っている方も多いのではないでしょうか。
これは半分正解で半分不正解です。
「何も考えない」のではなく「一つのことに集中する」と言うのが今回のポイントになります。
本来「集中」とは、一つのことにしか向けられないため、当然のことを言っていますが、これができる現代人がめちゃくちゃ少ないので、問題になっているのが現状です。
集中力という能力は大人の脳を獲得すると同時に、高まっていきます。
ただ、近年では様々な理由で集中力がない人間だ増え続けていると言われています。
マインドフルネスとは、集中状態を強制的に作って、ストレスを軽減させよう!という考え方になります。
ここまで読んだ勘の良い方であれば気が付いたのではないでしょうか?
「これ、瞑想じゃなくてもよくね?」
根本原因を理解した上で瞑想を採用する理由
一度、実際に効果が確認されているストレス改善方法を、確認してみましょう
・有酸素運動や筋トレをする
・読書をする
・自然の中と触れ合う
・スポーツを楽しむ
これら全てに「目の前のことに集中しやすい」という特徴があります。
つまり瞑想以外のストレス対策も、マインドフルネスの考え方を採用した方法であると言えます。
※飲酒やポルノ、暴飲暴食などは「集中」できる代わりに「罪悪感」や「身体への悪影響が大きい」ことから、採用されないことが多いです。
ではなぜ、瞑想がストレス対策として採用されるのか?
瞑想には「ストレス改善」と「集中力のトレーニング」二つの要素が含まれていることにあります。
運動であれば、ストレス対策+体力
読書であれば、ストレス対策+知識
といったように、行動によってはストレス対策だけでなく、他の効果も得ることが可能です。
瞑想はストレス対策だけでなく、集中力のトレーニングを行うことができるため、自分を鍛えるために行うこともできるのです。
次回はもっと詳しい瞑想の話と実際のやり方について解説していきます。