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ポテトサラダと始末料理の楽しさ

普段の生活のなかで、料理をするときはある程度メニューが頭の中にあるはずです。
今日はあのメニューをつくろう、そのために〇〇と〇〇を買いに行って…と計画を立てることもあるし、冷蔵庫やストック棚をのぞいてそのときの腹具合で決めることもありますよね。

そうやって計画的につくるのも、必要に迫られて限られた選択肢のなかで料理するのも、どちらも楽しいと思えるタイプなのですが、何気に好きなのが目的のメニューをつくる過程で生じた端材を使った料理。量もほんの少しだけ、一人分にもならないかもしれないけど、そのまま捨ててしまうのは忍びなくて「これで何かできないかな?」という気持ちがわいてくる。

それはどこかイタズラ心のようでもあり、家族には秘密にしたい自分だけのごほうびだったりします。

例えば先日、鶏肉でクリームシチューをつくりましたが、鶏皮は不要なので全部剥いでしまうわけです。そして目の前に現れる何枚かの鶏皮。日本酒を加えたお湯でさっと茹でて刻んでネギや玉ねぎとポン酢で和えてもおいしいし、フライパンで弱火からじっくりカリカリに焼いて皮煎餅にしてもいい。こんにゃくや大根と一緒に味噌仕立てのモツ煮風にするとか、時間をかけて下拵えして、博多のぐるぐる焼きをつくってみたい気持ちもある。

メイン料理の傍でつくるので、何でもあり。しかも、晩ごはんの準備中はだいたい晩酌しているので、ちょっとしたつまみになるとなお嬉しいのです。

今回つくったのは、ポテトサラダ。
おでんにどうしてもジャガイモを入れたくて下茹でしているうちに、少し実が割れてしまったもの。そのままおでん出汁に入れてしまうと煮崩れるし汁も濁ってしまうから、下茹でしたジャガイモは皮剥きの要領で再びトリミング。そして生まれたジャガイモの端材を集め、冷蔵庫に少しだけ残っていたチーズとオリーブ、ベーコンと合わせて大人のポテトサラダになりました。

前夜の晩酌で残ったチーズ他を刻んで和えてポテトサラダに。手のひらに載るくらいの量だけど、それが特別な感じもして楽しいのです。

出来上がりをキッチンのカウンターに並べて、おかわりのビールをグラスに注いでいるうちに、この日のメインのおでんはコトコト味を含んでいく。小さな惣菜が無くなる頃には、家族との晩ごはんの準備が整う算段です。

なんてことのないようでいて、自分にとっては余計なこともストレスもなく楽しめる大事な時間だったりします。

始末料理、楽しいですよ。皆さんもぜひ。

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