ブロッコリーとカリフラワーの物語(雑書き)
ブロッコリーが指定野菜になったことを無二の親友のカリフラワーが一番喜ぶのだけど、裏では悲しんでいるのが見たい。ブロッコリーがみんなに認められて他指定野菜に肩組まれてはにかんでいるのを、誇らしく思うし、ずっとこの日が来るのを当人より信じていたが遠くに行ってしまった気がして苦しむのさ
カリフラワーは他野菜に気取ったやつと距離を置かれていたが、ブロッコリーはそんな中気さくに話しかけてくれて心開く。自分にとっては一番の友人でも、君は違うんだろうとやや卑屈な面がある。もっと輝く姿を横で見たい気持ちと、その時隣に自分はいないのだと、一人覚悟している横で笑うブロッコリー
ブロッコリーはそんな一面を知りながらも、自分が言葉や態度を尽くしても考えが変わらないのだろうと思い気付かぬフリを続ける。一番祝ってほしい存在に祝ってもらって幸せなのに、見えない壁を張られ、仲違いしたわけでもないが以前のように気楽に話せる仲じゃなくなってしまう
いつかこうなるかもしれない。そんな日があっさり現実となり、自分たちの仲はこんなにもあっさり消えてしまうものだったのか?今までの思い出は、絆はそんなに安いものだったのか?と互いに自問自答しながらも、今更近づくなんて迷惑、負担だろうと言い訳を正当化し自身に言い聞かせ月日だけ流れる
いつしか思い出すことも、会うこともしなくなり、互いに相手が元気なら、幸せならなによりだと思い出に昇華させて過ごすようになる
そんな様子をずっと少し離れたところから見ていたロマネスコは、両者のすれ違いをずっと止めたい気持ちでいっぱいだったが、為す術なく今の状況に葉ぎしりしている