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COVID-19と逃げ恥スペシャルとヒトの多様性について
年始に話題になった「逃げ恥スペシャル」をようやく見ることができた。
平匡さんの安定の可愛さにやられっぱなしだったが、後半には違和感しかなかった。
私が鈍いからなのかな?
今回のCOVID-19大流行で
「2度と生きて会えないかもしれない」
みたいな悲壮感を感じた人は、そんなにいたんだろうか?と思ってしまったのだ。
(日本国内限定の話です。他国では死亡者数も桁が違うので、日々の恐怖も日本国内の比ではないだろうというのは予想ができます)
COVID-19収束について一つ確実に言えると思っているのは、
あらゆる過去の感染症同様、多様性が人類を救うだろうということ。
例えば感染すると重症化しがちと言われている
①高齢者
②基礎疾患がある
③肥満、高血圧
などはあくまで「外からわかる傾向」でしかない。
若くて健康で、昨日までぴんぴんスポーツをやってた人だってかかる時はかかる。
重症化するかどうかを分けるのは、その人の持っている体の個性でしかない。
私たちは、小さな頃から多様性よりも共通性について多くを学ぶ。
「あなたと私はここが違う」ではなく「あなたも私もここが同じ」についてまず学ぶのだ。
臓器の働き、配置、筋肉や骨の位置やつながり、血管の張り巡らし方、神経繊維が体の隅々まで同じようにネットワークしている様子。
「ほらね、見た目は違っても同じ人間なんですもの、一皮剥いたらみんな似たようなものなのよ」
私が生物の教科書から学んだのは、それが一番でかい。
細胞レベルで、やってることはみーんないっしょ!解糖系、電子伝達系、ATP回路、人類なら誰にでも備わってますよね?!って。
ところが、その一見同じに見える体の中を流れる血液中の成分を見てみるだけでも、一人として同じ値を持つ人はいない。
というか、全ての値が完全に一致することなんて、同じ人にも起こり得ない。
(ミクロレベルでは、ご飯を食べる前と後では私は別人なのだ)
持っている抗体も違うし、ホルモンの分泌量だってまるで違う。
体の中で作られている免疫物質であるところのタンパク質だって、
その量やバランスは食べたものや体調に左右される。
生き物は、揺れながらなんとか平衡を保って生きている大きな肉袋でしかない。
そのもろもろの揺れの幅こそが個体差なのだ。
COVID-19は、というより、どんな病気でも、
その個体差によって罹患リスクや重症化リスクが変わってくる。
高齢、基礎疾患、肥満、など見た目で判断できる要素は、
その「揺れ」という個体差の一部でしかないのだ。
だから。
子供たちに「多様性」を教えるのに、
これくらい良い教材はないよなーと思って見ている。
一人として同じ人間はいないんだよ。
みんな同じなんかじゃないんだよ。
「みんな同じ」を徹底している日本だから、ここまで感染が防げているという事実とは正反対だけれど、
病気が教えてくれる大きな真理だと思ってる。
私やあなたの揺れを、ウイルスが好ましいと思うかどうか。
ここなら増殖に最適!さあ一気に増えましょう!と判断されるかどうか。
そんなの誰にもわからない。
何しろ、あなたと私は違う人間なんだから。
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