経験から学び成功を収めた26歳が「座学が足りん!」の一言に反省だって?
何者でもないとき、謙虚でいるのはかんたんです。
しかし、20代の若さで何百億円も調達し、700名の従業員を束ねる社長となってなおそれができるでしょうか?
先月のForbesのタイミー小川くんの記事。
僕はもうタイトルから驚いてしまいました。
「座学が足りていない」とアドバイスされ、それが「ここ5年で一番刺さった言葉だった」と述べているのです。
謙虚さと成長への貪欲さを備えた若き経営者に脱帽です。
記事を読みながら、小川くんとはじめて出会った彼が18歳の高校生だったときのことを思い出しました。あの頃から変わってないな、と。
<ビジコン唯一の高校生参加者>
今から8年前、CROOZはビジコン型のインターンを開催。
インターン性は、うちが新規事業立案の際に実際使うやり方そのままに、役員陣にプレゼンを行ってもらい、優秀な事業アイデアには実際に出資等を行うという、実践にこだわった内容です。
参加者はほとんど大学生でしたが、これに当時18歳だった小川くんも参加してくれていました。
当時の小川くんは、すでに将来CtoCのマッチングサービスで起業することを見据え高校生ながら僕もよく知るスタートアップでインターン中で、それでいて学内では生徒会長も務めるなど、僕の高校時代とは比べものにならない活動っぷり。
高校では周りに「世界を変える」と豪語していたそう。
まあそれはあとで知ったことなのですが、
最初の印象は、気持ちのいい好青年だなという感じでした。
ハキハキした話し方、丁寧な言葉遣い、ガンガン質問して学ぼうとする積極性、くしゃっとした笑顔など、みんなに愛されるキャラクター性があった。
幼い頃祖父から「常に謙虚であれ」と教えられたからだと本人は述べていますが、あの時から謙虚な姿勢は変わらないんですね。
<悔しさをバネに粘り強く>
当時(8年前のビジコン)のことでもうひとつ印象に残っているのは、彼が打ち上げの席で一人めちゃくちゃ悔しそうにしていたことです。
他の子たちは割と「終わったー!おつかれー!!」みたいな雰囲気だった中、ひとりどんよりした空気をまとっていた(笑)。
感心したのは、悔しがって終わりではなかったことです。
ビジコン後に何度も、審査員を務めたうちの役員や社員に対してフィードバックを求めていました。
「何がダメだったのか」「どうしたらいいのか」を腑に落ちるまで尋ね、また新しい事業を構想してきては「この事業アイデアはどうか」と壁打ちを繰り返していた。
結果、といっていいかわかりませんが、その1年後に慶應ビジネスコンテスト(KBC)では優勝を果たし、さらにその翌年にはタイミーの前進となる会社を設立しています。
謙虚さ、粘り強さ、大胆さを兼ね備えた方って着実に成長していくよなあ。
謙虚さゆえに「自分なんてまだまだ」と粘り強くやれるし、誰からでも学べる。そして、粘り強さ=成功するまでやり切る自信 が大胆さを後押ししているのかもしれません。
僕も再三この連載で述べていますが、小川くんも自身のnoteでGRIT(やり抜く力)は成功の最も大事な要因ではないかと書いています。
<審査員として再び>
月日は流れ、2年前。
僕らは対談企画で再び出会うことになります。
CROOZが久々にビジコン型のインターンを復活させ、そのメンター・審査員のポジションで小川くんにオファーを出したのがきっかけでした。
当時はタイミーがスキマバイトサービスとして累計求人案件数・累計導入社数・ダウンロード数No.1となっていた頃。
多忙を極める彼は分刻みのスケジュールで動いており、その隙間を縫ってのインタビューでした。
嬉しいことに「諸戸さんの頼みなら」と快く引き受けてくれたのです。正直、僕の方が緊張していましたw
小川くんはForbesさんの取材で以下のようなことを述べていましたが、まさにその通り行動しています。
ビジコンで彼はメンターでありながら学生からも学ぼうとする姿勢でいて、あれこれ質問しては「へー」「なるほど」と痛く感心している様子が印象的でした。
こんな大社長に熱心に向き合われたら、学生も自信が湧くし、やる気に満ち溢れますよね。
また隙間を見つけてはうちの社長の小渕さんに自分の事業の壁打ちや相談をしていたのもさすが。やっぱり変わらない。
彼の話す横顔を見ながら、高校生だった頃の姿が重なって、僕は勝手にエモさに浸っていたことをここに告白します!
小川くん、また飲みに行こう!!
<今一番旬な若手起業家の頭の中>
最後に、これから起業を考えている方や若手起業家の方へ。
※この連載はそういう方に向けたものです。
今回は僕が尊敬する若手起業家の小川くんを参考に、起業家に必要な資質を考えました。結論、謙虚さと粘り強さが起業家を成長させる。
小川くんは起業家として、経営者としての在り方の面で学ぶところがたくさんあるかと思います。
ですから、みなさんできれば彼の頭の中を定期的にのぞいてみてください。
いや、そんなことできるかい!
って話ですが、そんなことができるチャンスを彼自信がちゃんと用意してくれているのです。
今まさに破竹の勢いで伸びているスタートアップの経営者が、高頻度かつしっかりまとまった長さで自身の考えや知見をnoteで言語化してくれています。
タイミーを作り上げるまでの裏っかわにある泥くさい苦労話、挫折や失敗の話なんてなかなかお目にかかれないものです。
ぜひ読んでみて、ガンガン吸収できることを吸収して行動につなげていってください。
<今回のワーク>
毎回恒例、
テーマに合致した若手起業家向けのワークです。
これらは、内容を体験的に理解してもらうための実践的なものです。ぜひ、いくつかでもチャレンジしてみてください。
それでは、また次回お会いしましょう!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。