「算数テストの理不尽な採点」などの議論に出てくる数学家に対して思うこと
「うちの子供の算数のテスト。正解なのに、なぜかバツにされてる。なんで?」
というようなツイートを定期的に見る。体感で2年周期で1〜2個見る。
本記事は、このような教師による理不尽な採点ツイートに対してではなく、それに対する数学の専門家(以下、数学家と呼ぶ)のツイートに対して思うことが書いてある。
理不尽な採点とは?
理不尽な採点とは、算数のテストで、回答は合っていて途中式も問題ないはずなのに、なぜかバツにされているという現象のことである。
例えば、次のような問題があったとする。
これに対しての子供の答えが次の通りである。
正しいのに、これがバツにされる。
これが次のように修正されている。
掛け算の順序が違うだけなのだ。
上がマルで、下がバツ場合もある。そのようなテスト用紙の画像ツイートも見たことがある。
「問題文に出てきた順番通りに書きましょう」なのか「授業で教えた通りに計算しよう」なのか。理由はそれぞれだが、バツにされてしまうことがよくある。
結局は教師の理屈に左右されている。
数学家の説明ツイート
このような理不尽採点に対して数学家が
「これは……だから正しい。教師が間違っている」
「これは教師の方が正しい」
など、短いツイートで説明をする。
ここで問題が起こる。
ツイートなので短い説明のせいで、
その数学家のリプ欄(そのツイートに対してのコメント・返信、その欄)に多数質問が集まったり、
「いやいや、それは間違いですよ」みたいな反対リプが現れたり、
それらに対して議論が加速していく光景をよく見る。
投稿をした数学家の人はリプを返信したりするが、一向に議論の終結が見えない。
問題点がなんなのかもわからなくなって、結局炎上みたいな感じになってしまう。
こういったことがよく見受けられる。
短い説明ツイートの内容
何度も短いを強調しているのだが、ここに問題点がある。
ツイートに文字数が制限されているせいで、情報が不十分なのである。
本当は、前提を共有しなければならないのに、それをすっ飛ばして説明をしてしまう。
そのせいなのかわからないが、全く議論の問題点が見えず、「数学的に」などの曖昧な言葉を使い、挙句の果てには「リプ欄が地獄」みたいな文章を使う始末。
思うこと
前の章で述べたように、短いツイートだから最低限の説明ができていない。それなのに、数学家が他人を(直接的ではないが)バカ扱いをする。
こういうのを見ていて私は疲れてしまう。
直接的でないバカ扱いというのは、
『自分は正しい立場にいる』
というのを、今回の場合「数学的に」や「リプ欄が地獄」という言葉を使って、他の人を間違いの立場に追いやるということ。
例えば、
「写像ってなんすか」という質問に対して「ダメだこりゃ」と言うのがあった。(このときの「ひろゆきvs勝間」の前後の議論や背景は無視する)
この「ダメだこりゃ」には『お前なんもわかってねえな』『私の方がまともだわ』みたいなのが暗に含まれており、自分を正しい立場に持っていって、相手を間違いの立場に追いやっている。
(ちなみに、いかりや長介の「ダメだこりゃ」は正しい使い方だと、私は思う)
「数学的に」という言葉は、専門家だから使える言葉のように感じるが、ただただ曖昧な表現である。暗に『数学という分野では立場は上です』『私の方が正しいです』と言っているようなものである。
さらに「リプ欄が地獄」も『バカだな。こいつらなんもわかってねえな』と言っているようなものだ。
「おめえわかんねえの? 残念だな」
そんなことを言われたら、もうこっちの負けなのである。
数学を扱うのであれば、「概要」「導入(前提の共有)」「問題点」などの紹介をして、そこから「問題の解決法」や「残ってしまう曖昧な部分※」などの解説をするのが、数学界の作法だと思う。
(※曖昧な部分とは、定義などが不明確な部分。
例えば、表記の定義が不明確な場合である。
「$${a \div bc = (a \div b) \times c}$$? と $${a \div (b \times c)}$$?はどっちが正しい?」みたいな問題。こういうことに議論が巻き起こることがあるが、表記の定義が不明確なだけなので、討論するだけ無駄である)
こうしようよ
まとめると、理不尽採点のツイートに対し、数学家の人が解説をする。
でも、こういう解説というのは、ツイートでは文字数が足りないし、数式などがわかりづらい。
今回の理不尽採点に限らず、数学に関するツイートは豊富にあるし、こういった問題は毎回発生している。
だから、論文とまでは言わないが、$${\TeX}$$などで簡潔な説明文をpdfにして貼り付けてくれ。
それかnoteに書こう!noteって数式書けるんだぜ!
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