小麦について 中編
現状の勉強の進み具合
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とろみの種類と唾液の混ざりやすさ
小麦粉(主にデンプン)や片栗粉(ジャガイモデンプン)はホワイトソースや餡かけなどトロミを出すのに使われる。
料理にとろみをつける場合、どのようにしてとろみをつけるかによって味が変わる。
●デンプン(片栗粉、小麦粉など)
●タンパク質(ゼラチン)
●非デンプン性多糖(グアーガム、キサンタンガム、ローカストビーガム、カルボキシメチルセルロース)※一般的に増粘剤と呼ばれるもの
この時、非デンプン性多糖でトロミをつけた場合、水と混ざりにくい。
つまり、とろみが唾液と混ざりにくい。
唾液に混ざりにくいということは、
①味分子(特に塩や砂糖)が粘性溶液にとどまり、唾液と混ざる前に飲み込まれてしまう。
→味として感じられる塩味や甘味が弱くなる。
②粘性が唾液によって薄まらない。
→口の中にへばりつく感覚が残り、飲み込みにくい。
つまり、トロミのつけ方の違いによって、唾液との混ざりやすさが変わる。
非デンプン性多糖でトロミをつけた場合、唾液に混ざりにくく
一方で、デンプンやゼラチンでトロミをつけた場合、水に溶けやすく唾液に混ざりやすい。
そのため、味がしっかり感じることができ、とろみがあまり口に残らない。
デンプンの特徴
デンプン分子は風味化合物にぴったりくっつくので、※味がぼやけて感じられ、追加の風味づけが必要になる。
一方で、油や油脂がベースのソースでは、風味化合物が脂肪に溶けやすいので、より濃い味になる。
エビの下処理などで、片栗粉でエビを揉むのも、デンプンが風味化合物(臭み)をくっつける性質を利用したものと考えられる。
※味がぼやけるという考え方が難しくて、例えば餡かけは通常の液体より粘度が高い。そのため、口に入れた時、風味が立ちにくい。しかし、粘度があるために口内に存在する滞在時間が伸びる(飲み込みにくい)ため、結果として風味の持続時間が伸びる。
つまり、トロミをつける(粘性を上げる)とは、風味が立ちにくくなる一方で、持続時間が伸びるという現象が起きるのである。
粘度と呈味効率
表の見方
濃度・・・・・・・・・・・・水に物質がとけている割合
ショ糖・・・・・・・・・・・水と比べて感じる甘さの割合
食塩・・・・・・・・・・・・水と比べて感じる塩分の割合
グルタミン酸ナトリウム・・・水と比べて感じるうま味の割合
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