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希死念慮との戦い方 〜できるだけロジカルに〜
こんにちは。すまいるかです。
今回は皆様にも問いかけてみたいことを綴ります。
テーマは希死念慮(死にたい気持ち)とその克服についてです。
私は1年ほど前に適応障害と診断され、休職となりました。その診断エピソードとなったのが希死念慮とそれに付随する行動でした。そして、私はいま3種類の薬を飲み、心理学を学びながら過ごしています。その中でふと思うことがあります。
このままのやり方で希死念慮を克服できるだろうか?困難な時に、昔のように正面から向き合うことができるようになるだろうか?
これは私にとってとても大事なことです。困難を乗り越えて人は成長すると考えているからです。
しかし、私は一度、具体的な死に方までのハードルを超えてしまいました。そのため、今の私は不安があればすぐに希死念慮に達してしまうのです。この後遺症を克服しない限り、復職しても困難に立ち向かうことができません。
そこで、私の思う希死念慮の原因や対策について、技術者らしくできるだけ論理的に、要因を紐解きながら、ポジティブに、この方法はいかがですか、と、皆様にも問いかけるつもりで綴ってみたいと思います。
希死念慮の生まれ方と育ち方
さて、希死念慮とはどこから生まれてくるものなのでしょうか?
どのように育ち、死への恐怖や不安が払拭されていくのでしょうか?
生まれ方と不安の払拭(育ち方)に分けて振り返りたいと思います。
私の実体験による振り返りは、
・「不安な時間+死のイメージ」の同時発生が希死念慮を生み、
・「死に対する知識の蓄積」が死への不安を払拭する(希死念慮が育つ)。
順番に説明いたします。
生まれるフェーズ
私の考える希死念慮を生む過程はこうです。
1.不安なことが起こり、その場から離れたい(逃れたい)と思います。
2.その状態が続いた場合、離れるための方法を日夜考え始めます。
3.死をイメージさせる物(高所、ヒモ、薬物など)に触れる機会が訪れます。
(記憶の中に死のイメージを強く持っていると常にその機会となります。)
4.その同時発生(不安+イメージ)が、死を「離れる」ための選択肢にします。
つまり、希死念慮が生まれる確率は
・不安な気持ちの継続時間
・死を連想させる場面の頻度(記憶含む)
で増加すると思うのです。
不安払拭のフェーズ(育ち方)
不安払拭には死に方、死場所、死後の財産などの知識が必要です。
死が選択肢になると、不幸のたびにこれらを少しずつ調べるようになります。
つまり死への不安を軽減させるのに影響しそうなのは、
・調べられる環境(スマホなどの道具、1人の時間)
・調べる頻度(=不安なことが起こる頻度×調べられる環境)
・これまでの死にまつわる体験や知識
などでしょうか。
対策できそうなこと
さて、私の事例において各フェーズで対策が可能なのはどこでしょうか?候補は以下の4つになりそうです。
・不安な気持ちの継続時間
・死の連想頻度
・調べられる環境
・死にまつわる体験や知識
まず、死の連想頻度は、世の中にはモノが溢れており、積極的には難しそうです。
また、体験や知識はすでに持っているものなので、簡単には捨てられません。
調べる環境はどうでしょう?今はスマホ1台で何でもできる時代です。せいぜいできるのは、1人でいる時間を減らすことだと思います。しかも私の場合、調べることはだいたい終わっています・・。
そこで、私の事例では、死にたい気持ちを遠ざけるための対策として、
・不安な気持ちを持ち続けない
をメインに考えることにしました。とても難しいことだと思います。これから先、できるだけ不安に思うことを少なくする訳ですから・・。
でも一先ず考えてみることにします。
不安な気持ちを持ち続けない
では、具体的にどのようにすれば良いでしょうか。
不安な気持ちを断つには、
・不安感情の軽減
・異なる思考へのシフト
が考えられます。
まずは、不安感情の軽減策について考えてみました。
失敗経験を積む
私には何か不安なことが起こると、悪い方、悪い方へ考えてしまう癖があります。
これは、小さい頃から失敗した時に落ち込むリスクを避けるために身につけたもの(セルフ・ハンディキャッピングと言うそうです)で、そう簡単には消せそうにありません。
そんな時には認知行動療法、と思われるかもしれません。しかし、認知行動療法は不安などを感じた時にその時の思考の歪みを自己分析していきます。私は仕事から離れている限り、それほど不安な気持ちになることがなく、少なくとも休職中かつ自力ではこの療法を使いきれませんでした。
ではどうするか・・?
私がやってみようと思ったことは、失敗経験を積むことです。
私は希死念慮について考えながら過ごす中で、1つ気づいたことがありました。
小さな失敗でも大きく落ち込んでしまうことです。私は小さい頃から傷つかないようにリスクを避けながら育ってきたせいか、失敗経験が少ないように思います。自信がないことへのチャレンジはこれまでに記憶があまりありません。そのため、小さな失敗にも大きな不安を抱える思考になってしまったのかもしれません。
私は休職しながら色々な心理系検定にチャレンジしています。小さな失敗というのはその中の1つで不合格をとったことでした。しかし、今回はそれが逆に自分の弱い部分を示してくれたことと、それをなん度も学習することで克服できるのではないかと思わせてくれました。
今後、よりチャレンジの幅を増やし、失敗の経験を増やしてみたいと思っています。
次に、異なる思考へのシフト方法について考えてみたいと思います。
坐禅をする
坐禅(いわゆるマインドフルネス)が効果を発揮するかもしれません。坐禅では、不安を感じた時に「不安を感じている自分がいるな〜」、と受け流す、つまり自分を客観的に見る訓練をします。これは極められたら最強です。自分の気持ちを真に受けずに受け流してしまうのですから。
近くのお寺で座禅会を開いており、少し通っていたことがありました。今後、これを再開し、その境地に至れるように訓練してみようと思います。
ちなみに、昔どこかの記事で、怒りや不安などが湧いたときに独り言で「・・・、と私は思った。」と付け加える方法を見た事があります。
客観視するための面白い方法ですよね。
居場所を作る
自分の居場所を作ることも有効だと思います。
居場所を作る、とは、自分の存在意義を感じられる場所を見つけることです。それができれば、嫌なことがあった時に、私にはアレがあるから大丈夫!と気持ちを切り替えることができるようになると思います。
そのためにはこれまで以外のことにチャレンジしたり、友人を作ることが必要だと思います。noteはその1つになるのではないかと期待していたりします。
その他の対策
ロジカルな思考からは少し外れてしまいますが、以下についても追加で考えてみました。
希死念慮実行のフェーズと対策
希死念慮は生まれるフェーズ、育つフェーズを経て、
「死にたい気持ち>生きたい気持ち」
「死に対する安心感>死に対する恐怖や不安」
が同時に成立した時に実行に至ります。
つまりその他にも(ありきたりですが・・)
・生きる気持ちを増幅させる
・死にたいする恐怖や不安の増幅させる
も挙げられます。
そして、生きる気持ちの増幅に関しては2つの対策が見つかりました。
家族をもっと好きになる
私には妻と4人の子供がいます。今までも家族を大事にする気持ちはあったつもりですが、適応障害を発症した時は希死念慮が勝ってしまった訳です。
これを克服できるのかは分かりませんが、休職中には家族と過ごす時間も大幅に増えていました。このまま家族を大切にする時間を増やすことで希死念慮に打ち勝てるような関係に変えていけるか、試していきたいと思います。
将来の楽しみを設定する
40代はこれが急速に無くなっていく、谷間の世代のように思います。ですから、希死念慮を抱く方も多いのではないでしょうか?
結婚、出産、持ち家購入などの大きなイベントが一通り終わり、子供もある程度成長して見守るフェーズに移りつつあります。
会社での出世が遠のけば、その他にかけるものが少なくなっていきます。私も例外ではなく、今のポジションからの昇進はなかなか難しいように感じています。
ですから、これらを払拭できる大きな夢や目標が必要だと感じました。
まだ具体的にはできていませんが、妻と定年後の過ごし方などを少しずつ具体的にしていけるよう、話し合いを始めたところです。
死にたいする恐怖や不安の増幅
こちらは残念ながら私には答えが見つかりませんでした。
私も技術者の端くれです。科学的な知識に重きを置いています。故に、これまで調べた死にたいする認識は変え難いもののようです。
私は、この知識はあるものとして、前提として、これからは死にたい気持ちが生きたい気持ちに勝ることが無いように対策を考えていく必要があると考えています。
我が子のために
1つやれること、やらなければいけないことがあります。
最初に、これまでの体験が死の連想のし易さへ影響する、と述べました。
私には子供がおります。もし私が受けた幼少期からの教育や体験によって希死念慮が近いのだとすると、私がそれを繰り返してはいけません。
子供には死を連想させるような言動をできるだけしないこと。
これを守ることが、自分の子供が将来、強く生きるのに必要なことなのだと思います。
終わりに
さて、皆様はどのように思われたでしょうか?まだまだ色々なやり方があることと思いますが、私はひとまずこれらを実行に移し、これからも学び、考え続けていくつもりです。
もし、良い希死念慮の攻略法があればぜひ教えてください!
今回もお読みいただき、ありがとうございました。