ニートが10万円寄付した理由【能登半島地震】
元旦のけたたましい地震警報に驚いたのは私だけじゃないはず。
石川県の大地震。
私は正月はなんもする気がなかったので、敢えて情報をとりにいかないことにした。
TVもニュースも見ず。
(とはいえ、母の実家である石川県と前職で関わりのある佐渡から、LINEでいろんなお知らせがくる)
母の実家は能登中島のほうなので、かなり揺れたらしく、2階の窓が割れたそう。
おばさんは元気。
何かできることがあったら教えてね、と伝えて、基本的には母とその姉妹たちに委ねることにした。
南佐渡には津波がきて、揺れで物が散乱したり。
お寺で夜を明かした、車が浸水したということだが、知り合いはみんな元気。
こちらも何かできることがあれば教えてね、もしこっちで過ごしたければウェルカムだよと伝えた。
あとは、日常に戻った。
私の役割ではない、と思ったから。
私にできること
地震発生後に非被災地の人間がするべきことは、
①できることがあれば力になる、遠慮せずに教えてね、と被災地の知人に伝えること。
(状況を聞いたりするのは負担になるかもなので、向こうのタイミングを待つ。)
②もしこちらで過ごしたければウェルカムであると伝えること。
(埼玉はあったかいし、晴れてるし、平和である。スペースもある。)
あと、これは受け売りなのだけど、
③被災地への電気が足りなくならないように、節電。(大丈夫になったら、不要。今は気にせんでいいらしい。)
④お金を送る
(使い方は震災支援のプロの人が迅速にやってくれる)
⑤普通の暮らしをして、経済回しながら、自分を満たしておく
私たちが自粛しちゃうと、経済が回らなくなって、税収が減って、復興にかけるお金や日本の体力がなくなっちゃうらしい。
あとは、自分が直接被災したわけでもないのに、身内が亡くなったわけでもないのに、葬式がえりみたいなテンションで楽しむことを控えても、誰のためにもならないということ。
望もうと望まなかろうと、自分の番は来る。
そのときにしんどくなればいいし、悲しめばよいのであって、いまの私が悲しんでも誰のためにもならない。1ミリも発電されないし、誰の寒さも和らげられない。
というわけで、正月は普通に映画館に行き、インド料理を食べにゆき、韓国料理を食べにゆき、ダラダラと過ごした。
お金を送る先について
お金については、こだわり強めなのでどこに寄付するべきか悩んだ。
ええっ、その食べ物を買うの?被災者の健康考えてる?とか
え、それに使うの?ゴミめっちゃ出るじゃん…
え、あのお金でこれ作ったの?むしろ被害拡大するやん。景観壊すやん。
とか
たぶん90%の寄付先には思ってしまう私。
震災支援のプロを信頼してなくてごめんなさい。優先順位が一般の人からずれている自覚はある。
それか、気にならないように、その後のことは見ないようにするか…
なので寄付先を悩んでいた。
(もし被災地でコンポストトイレとステーション作るワークショップする、みたいな団体があれば応援したい。知ってたら教えてください)
ちょうど、去年の年末年始にお世話になった輪島の山中のお寺の方が被災状況をInstagramに上げていた。
山の中の古民家で、自然に寄り添った暮らしをしているこの村。
剥がれた土壁、壊れた水タンク、潰れた車庫、道路の断裂…などなど。
水、交通、電気、電波…
容赦なく全部のライフラインを断ちにくる、自然の非情さ。
でも、私は知っている。
あの村で流れる時間。
村人たちが営む暮らしの豊かさだったり、癒しの力だったり、文化の深さを。
自然のままならない厳しさと、それを投げ出さずに暮らしを続ける人が生み出す美しさやおいしさを。
おこがましいようだけど、それを未来に遺したいと思うし、できることをしたいと思った。心からの本当の気持ちとして。
なんか画像がないと寂しかろうと、去年描いた絵日記を引っ張ってきた。
そう、こういう美しい暮らしを、光景を残したい。私の寄付は私のエゴ100%です。
村民は生きる力と考える力に溢れた人たちだ。お金はうまく使ってくれるだろう。
うまくの定義ははっきり言えないけど、私の思う善さと彼らの思う善さはだいたい一致している、という信頼がある。
一緒に過ごさせていただいた時間は1週間にも満たないけど、垣間見た暮らしや、言葉から、そう感じている。
そんなわけで、いまは収入ゼロのニートだけど、10万円を寄付してみた。
今年の前半は働いていたし、いろんな方に良くしてもらっていたので貯金もあったから。
そして、私はあんまりお金を使うのが上手くないので、自分のところに置いておいてもどうせ100%は活かせないから、必要としてる応援したいひとに回しちゃったほうがいいと思ってる。
もちろん、自分自身の幸せややりたいことに使う分は残してあるよ。
ちなみにお世話になったお寺はこちら。
よろみ村くらし暦
よろみ村(息子さんのされているInstagram)
もちろん、赤十字とかピースボートとかにお金を送ったら活用は早いし、災害支援のノウハウも体制もしっかりある。
細かいこと気にせずに信頼してお任せできるタイプのひとは、そちらがおすすめかも。
なんにせよ、自分がしっくりくるところにお金を送ることをおすすめします。
金額は自分が好きなことをしたり、やりたいことをするのに差し支えない範囲でいいと思う。
あなたは、どこに、どのくらい送るのが心地よいって感じるか。それだけ。