ドラマ「和田家の男たち」が面白い
今期の秋ドラマは何本か観ているけれど、その中で、スルメのように噛めば噛むほど回を追うごとに面白くなっているのが「和田家の男たち」だ。
ストーリーは、勤めていた会社が倒産しフードデリバリーの配達員をしながら食いつないでいた優(相葉雅紀さん)が、亡き母の再婚相手であるテレビマンの義理の父・秀平(佐々木蔵之介さん)と、大手新聞社の論説員でコラムを寄稿している義理の祖父・寛(段田安則さん)と、ひょんな事から三世代同居をすることになる。
優も大学の後輩の紹介で、ネットニュースの記者として記事を書くようになり、父と祖父と三世代でマスコミ業界に関わることになるのだが…。
男たちだけの、一風変わってるけど笑いあり涙ありのホームドラマなのかと思ったら、優が11歳の時に取材中の事故で亡くなったとされている記者だった母・りえ(小池栄子さん)は、ある政治家を告発しようとして命を落としたというのが真相らしく、父・秀平は26年前の事件を執念深く追い続け未だに諦めていない。
社会派要素もありの一筋縄ではいかないストーリーは、次回7話でいよいよ最終章に入る。
さすが大石静さんの脚本だなぁ。昔は大石さんって愛憎ドロドロの恋愛ドラマのイメージが強かったけど、最近はオフビートな笑いのセンスが炸裂していると思う。
ドラマの中で、ドラムの音が鳴り出すと妙な展開になり、いろいろな事に優が巻き込まれていってしまうのが、癖になりそうな可笑しさ。
相葉雅紀さんの演技は初めて観たのだけど、料理上手で家庭的、人当たりが柔らかくお人好しで、ふわっとした優の役柄にぴったりだなぁと思った。
元カノの結婚式で知り合っていい感じになったのに急に無視してきた女性に、自分で刺繍したハンカチをプレゼントして(女子力が高すぎる 笑)、そういうところが無理!と言われ、早くも第2話でフラれてしまったり、肝心なところで優柔不断なところが、女性から見ると残念な人なのかも。
第3話のカッパ祭りの取材で、とっとと流れんかい、と言われ、カッパの格好で川に流されてゆく "河童の川流れ" そのままのシーンは声を出して笑ってしまった。何でも強く押されると断れなくて流されやすい、優の性格が表れているような。
でも、一緒にいると癒し系だし、女性が最後に行き着くのは、優のような男性なのかもしれない。
最初はネットニュースの記者としては頼りなかった優も、血は繋がってなくても和田家の男だけあり、記事がバズったり、ひょんなことからスクープを手にするようになってゆく。
優の父役の佐々木蔵之介さんは相変わらずシュッとしてスーツを着こなし、敏腕テレビプロデューサー役がこれまたハマってる。
クールで出来る男って感じで何考えてるか分からないキャラだけども、歯医者で揉めた押しの強い週刊誌の編集長・岸文子(堀内敬子さん)が気になりだし、"付き合ってもらえませんか" とストレートに文子に告白したシーンが、なんか良かった第6話だった。が、文子の週刊誌が秀平の追っている政治家の汚職をスクープした、という次回7話の予告を見てしまい、もしかしてそれ絡みで文子に近づいたのでは…という疑惑もちょっと感じている。
祖父・寛は、お洒落でダンディ。女性関係も未だ現役で、交際していた眼科医の亜蓮(草刈民代さん)とは第4話で別居婚をした。
段田さんは私の中のこれまでのイメージにはないような、ロマンスグレーでカールした前髪も素敵なちょい悪な、お爺様。家の中なのにスーツでキメてたり、シルクのガウンを羽織ってワインのグラスを傾けていたり。素敵。
朝ドラ「カムカムエヴリバディ 」と掛け持ちなんだけど、あちらではポマードで撫で付けたような真っ黒な御髪で雉島家の当主役。
いったいどっちが地毛なんだろう?と気になってしょーがない。どっちを先に撮影したのだろうか?やっぱり染髪で朝ドラ→地毛で和田家?
ところで、このドラマの主題歌を聞いた時、あれ?この声って竹内まりやさんだよね?とクレジットを見たら、Peach&Apricotとあり、知らないグループだなぁ、すごく声が似てるけど別人?と思っていたら、竹内まりやさんと杏里さんでした。
世代的に懐かしい、お二人。カラオケで自分の番が回って来たら、十中八九お二人の歌を歌ってた。こういうシティ・ポップ、昔流行ったよなぁ。
こちらは配信限定シングルだそうです。
竹内まりやさんの「プラスティック・ラヴ」が、なぜか数年前から世界中で人気らしく、いろいろ人がカヴァーしていることを最近知った。
私的にはFriday Night Plansのカヴァーがアレンジも秀逸で出色なので、ここに残しておきます。Masumiの声が良き。
ヴィジュアルもオマージュで、まりやさんのシングルジャケットと同じような服にしてるのね。
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