『なんで家族を続けるの?』結婚を続けていくために大切なこと
本日は内田也哉子さんと中野信子さんの『なんで家族を続けるの?』を読みました。
ほぼ同年代のお2人の息が合って、家族を脳科学的な側面から紐解いたり、お互いの夫婦観について語られていくのが興味深かったです。
500人のオーディエンスを前にした対談がきっかけとなり、話したりたかった部分を2人きりの対談という形で回を重ねていきます。
家族のカタチってひとつじゃないし、いろいろあって良いんだと思えた素敵な本でした。
内田也哉子さんは樹木希林さんと内田裕也さんの1人娘で、本木雅弘さんの奥様です。
15歳で本木さんと出会い、そのまま初恋のような人と19歳という若さでご結婚されます。
そして3人の子を産み育てる母となります。
プロローグで樹木希林さんと内田裕也さんとの45年の結婚生活についても書かれています。
生涯をかけて、希林さんは夫への愛を貫きました。
誰にでも真似できることではないけど、いろんな愛の形があっても良い。
しかし、常にメディアで取り沙汰され、家族としては複雑な思いを持っていた也哉子さん。
也哉子さんのトラウマにもなっているというこの親子関係を、脳科学者として著名な中野信子さんとの対談を重ねながら、見つめ直していきます。
中野さん自身も科学や統計的事実で明らかにできないような個性に関することは、その人の生の感じや会って感じたことを大切にしているそうです。
中野さんのご結婚生活についても書かれています。
そうして家族を見つめ直していく過程は、家族の在り方をどう捉え直していくかの再構築の旅でもあるようでした。
也哉子さんの言葉で、希林さんからの言葉が結婚生活を維持していく上でとても深いなぁ!と感じたので引用させて頂きます。
"これは母の教えというか、母を見て知ったことなんですけど、とにかく結婚したら相手に何一つ求めないということ。
例えば家事でも何でも、
「自分がしたいからすると思えば楽だよ」
と母に言われました。
というのも、父は稼ぎも家に入れないし、いわゆる父親の役割も果たしてなかったのですが、母はよくそれに耐えたなというより、
「そもそも求めてないから平気なんだ」
って言っていたんです。
だから私も、なかなか難しいことではありますが、
「なぜこうしてくれないの?」
という気持ちが生まれそうになったら、
「いやいや、期待しない、期待しない」
というふうにもみ消すようにしているんです。(p65)"
そして中野さんも答えていらっしゃいます。
"私は、一応結婚はしているけれども、互いに独立した個人だと思っているので、考え方は合わなくて当たり前だと思うようにしているんですよ。
そもそもが赤の他人ですから、ベースの考え方が一致するわけがないと。"
とても奥が深い対談で、あっという間に読み終わりました。
個人的にはモッくん目当てで読み進める部分もありました。
普段の生活が垣間見られて嬉しかったです。
めちゃカッコ良すぎ!
也哉子さん、羨ましい!
と思わずにはいられませんでした。