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子ども6人連れで行った屋久島は、山と海と空がぜんぶつながる不思議な場所

人生で一度は訪れたい場所、それは屋久杉。もののけ姫のあの世界を体験したいでしょう、そうだろう。

仲良しのご近所家族と「今年の年末年始どうする〜?」と話して、屋久島で過ごすことが決まったとき、嬉しくてたまらなかった。

でも、知らない事実がたくさんあった。365日中366日は雨で、冬はめっちゃ寒いとか。ちょっと子どもを一時保育に預けて〜と思っていたが、屋久杉は往復10時間かかるから、早朝の4時半には預ける必要があるとか。

常に新しいことに出会える人生は、楽しい。また行きたいぞ、屋久島。小さい子を連れた屋久島旅を考えている方の参考になりますように。

12月26日(木) 屋久島へ初上陸

今日から休みをとって、友人家族(そちらも5人家族)と屋久島へ。前日遅くまでクリスマスパーティをしていたが、気合いで6時前に起きて、6時半には家を出る。

🧳旅のメンバー
・わが家(わたし、オット、12歳娘、6歳息子、3歳息子)
・友人家族(夫婦、11歳娘、9歳息子、4歳娘)

島根との往復を頻繁にやっているので、羽田の手続きも慣れたもんだ。

鹿児島空港での乗り換え、羽田からの出発が遅れたため、到着して即乗り換えだった。鹿児島、こんなに島があったのか! 徳之島出身の友人がいるので、こんな遠くから来て偉かったねぇとしみじみする
遠くに見える山は、なんですか? 桜島?
366日雨が降っていると聞いて、ビビっていた屋久島。ずっとザーザーというより、天気が変わりやすくて、時々パラパラ降る感じ
小さなエアーコミューターという機体。機内にあった雑誌で、パイロットのやりがいが「離島から帰任する先生や、鹿児島本島の学校に進学する子どもと親の別れなど、人生の大切な瞬間に立ち会える」と書いてあって、こちらも感情移入する
荷物を受け取る場所も、ローカル感が漂っていて良い

飛行機から降りたら「大丈夫だった?」の連絡が、いくつか来ていた。我々が離陸する直前、JALがサイバー攻撃に遭っていたらしい。朝一の便だったのが幸いした。飛んでよかった。

到着してすぐ、一緒に行った友人のお友だちが運営するゲストハウス&カフェのaperuyへ。

半自給自足での暮らしを楽しんでいる、すてきなご家族が経営している

屋久島の自然の中で腹ペコになるまでたっぷり遊んで、島の食材をつかった料理を食べ、澄んだ空気をたっぷり吸い込み、満点の星空を見ながら安らかに眠る。屋久島ではこのシンプルな時間の過ごし方がたまらなく心地いいです。

遊ぶ・食べる・休む

この3つの質とバランスが絶妙だと。その旅はたまらなく心地のよい時間になっていきます。どれか一つでも残念なことになってしまうと、旅が台無しになってしまうこと、たくさん目にしてきました。なので、アペルイではガイドとゲストハウスを有機的にミックスさせて旅をコーディネートすることで、それが可能になると考えています。

ホームページ「大切にしている思い」より
手前にあるのは、サウナ
土台から、すべて自分たちで建てたそうだ。てっきり古民家を改築したのかなと思っていたので、ビックリ
開墾した畑。元は雑木林だったそうだ
これまた自分たちで作った、野外用のトイレ。堆肥は畑の肥料になる

屋久島に来て驚いたのは、数千メートル級の山があちこちにあること。その高い山々に、黒潮から流れてくる湿った空気がぶつかり、雨を降らせている。日本最南端の雪が降る場所でもあるらしい。

海と山の循環が、ダイレクトに体感できる。だから、森づくりにも精力的に取り組んでいるんだと色んな話を伺った。

準備いただいていたランチ
どれも絶品だった

暮らし方がすてき。たまたま、オーナーの方のnoteを昔読んでいたことに気がついた!

食後は、明日まで一緒に過ごす約束をしていたお知り合いの方の案内で、ちょっとしたアクティビティ。紙飛行機ならぬ、葉っぱ飛行機を飛ばす。

山に入って、Vの形になった葉っぱをたくさん取ってきた
それを橋から川に向かって、飛ばす。鳥みたいに飛んでいく、神秘的な光景。と言いつつ「お前の弱い〜〜〜」「飛び方、ダサい」とヤジが飛び交っている瞬間。めっちゃ分かりづらいが、この写真には7羽ほど映っている

その後は、焚き火の材料あつめをしに、海岸へ。この瞬間が一番寒いし、雨が強かった。なぜ。

終始、どんよりはしている
薪となる流木を入れるバッグをかつぐ、娘
今日からお世話になる、アーク屋久島! 猛烈にオシャレな空間に全員のテンションがぶち上がる
旅行中も自炊をしていたい我ら、大歓喜の充実したキッチン。おしゃれ
毎日洗濯をしたい大家族の我ら、大歓喜のランドリーコーナー
子どもにひとしきり乗られた後の、寝室。おしゃれ

旅のメンバー、全員が温泉大好き人間なので、早々に温泉へ向かう。海中温泉も有名なようだが、混浴だし、満潮干潮のタイミングによるそうなので、尾之間温泉へ。ここが、ものすごく良いお湯だった。

お湯は、とても熱い。子どもたちはパシャパシャやっていた

鮮魚店でお魚をサクで頂く。後から気がついたのだが、これがものすごく美味しくて、衝撃を受けた。この日から海が大シケで漁に出られず、これが最初で最後になるなんて、この時は気づいていなかった。無念。

カツオ、赤い
地元のお豆腐に塩ネギ炒め
カツオ、炙りにもしてみた

12月27日(金) 屋久島は1周するのに3時間

屋久島は、想像よりもずっと大きな島だった。この日は、ゆっくり目覚めて、まずは焚き火でパンづくり。

のんびり準備してからドライブへ。丸々一周する計画をしていた。

まずは「千と千尋の神隠し」の釜爺のモデルとも噂される、埴生(はにい)窯へ。

ワンちゃんがお出迎え

効果音の収録でも使われたらしい。動物をモチーフにした作品も、すごくステキで本気で購入を検討したが、お茶碗と小皿を1つずつ頂いた。

圧巻ののぼり窯

お昼はラーメンが猛烈に食べたかったので、観光センターで飛魚ラーメンを頂く。美味。

ビジュアルが観光地! って感じする
洞窟の中の神社「矢筈岳神社」を訪れ
すごいところに鳥居がある

滝では、子どもたちが岩登りに夢中になり

なぜか、ずっとファイト一発状態の息子

民家はなく、猿と鹿だけが暮らす「西部林道」では、何度も群れに遭遇。3歳息子は見つけるたびに「ウッキッキー」と言っていて、かわいいかよだった。

帰宅後は、バーベキュー。まずは子どもたちのお腹をいっぱいにしよう作戦で、焼きそばを大量に作る。大成功したと思いきや、うちの6歳息子だけ焼き場の前を陣取り、じゃんじゃん良い肉を食べていた。

夜もふける頃には、男性陣と小学生集団でテントサウナ。すぐ近くの川と往復して、大盛りあがりだった。

12月28日(土) 屋久島の苔が好き

今日は念願だった、屋久杉の森へ行く日。

この日は、朝から雨。でも、晴れ間が差したり、相変わらず変わりやすい天気

一番下の3歳息子はシッターさんにお願いしていた。本当は保育所に預ける予定だったが、よくよく調べたところ、島の反対側で片道1時間もかかることが判明して、断念。

お願いしたシッターさんがすごく良い方で、息子も大満足ですぐ楽しそうやに遊び回っていたようで、良かった。子連れで行く方は、オススメ。

今日も友人の知り合いのガイドさんにお願いしていた。友人の輪でつながる旅、大好き。

みなさんの拠点に連れて行ってもらった、水平線の奥の、最初に到達する地上はハワイですって!!

「観光に留まらない屋久島」を実現するのが使命だと伺う。昔は「山10日、野10日、海10日」と言って、人間もそれぞれの場所で暮らしていたが、いまは自然と人が分断されているらしい。

ガイド活動を通じて、旅行者にもその循環を知ってもらい、自分たちも実践している方々。初日にお会いしたaperuyの方も含めて、この屋久島の環境に惹かれている方が多いと実感する。

訪れる前は全然知らなかったけれど、屋久島は、水の島。この変わりやすい天気が、屋久島の森を生き生きとさせている。雨が降るたびに苔がしっとりと潤い、木々はさらに深い緑を増していくんだ。

屋久杉から、箸を作らせてもらう。大きな薪を割って、補足していき、それをナタで削っていく。

自宅に帰って、ヤスリで削るともっと良い感じになるらしい

拠点の奥には、宿泊施設。菌築家(!)の方が作った「建物が自然の一部として存在し、循環の中に組み込まれることを目指す“菌築”」の宿があった。

中央にあるクスノキ(たしか)は、建築当時は元気がなかったが、ドンドン元気を取り戻したらしい
こちらは、宿泊棟
出発する頃には、海にも晴れ間が差した

一路、ヤクスギランドへ。

まずは腹ごしらえ、さっき作ったマイ箸
昼食を終えて外に出ると、ヒョウが降ってきた!
人工物のような白いポツポツは、全部ヒョウ

屋久杉の林はもちろん素晴らしかったのだが、わたしはすっかり苔に魅せられたので、苔コレクションをお届けしたい。

唯一、苔のついていないヒメシャラの木。樹皮の薄皮が、定期的にすべて剥がれて真っ裸になるらしい
よく見られる「共生」。根や幹が絡み合っていて、まるで一体化したように見える。「寄生との違い」を伺うと、栄養を奪い合うのではなく、それぞれが独立して成長しているそうだ
左に見える、岩の中の穴は「甌穴(おうけつ)」。岩を超える水量のときに、小石や砂が些細な凹みの上で回転したことで、数万年かけて少しずつ削られてできた、自然現象。話が壮大すぎる
見えづらいけど、左の岩の上にも、木が生え始めている。屋久島の湿度と頻繁な雨によって、岩の上にも土壌が形成されることがよく分かる
縄文杉ならぬ、仏陀杉
降ってくる雪を食べようとする、いつの時代も変わらぬ幼児
虹が見えた瞬間

また拠点に戻り、冷えた体にうれしい焼き芋を頂く。

サルトリイバラの葉(かからん葉)で包んで蒸し上げられたお餅。美味

みんなで屋久島流の門松を作る。アーク屋久島へプレゼントするのだ。

最後の海からの光景
お世話になったレンタルシューズと雨具たち

最後の夜は、近所の居酒屋「はちまん」へ。

砂肝とピーマンの炒め、初めての組み合わせだけど、いい!
美味

カラオケセットがあり、ここで12歳娘のカラオケをほぼ初めて聴く。ミセスを熱唱するので、周りのおじいちゃんたちのことを考えて、もっと違う歌の方が良いのでは? と思ってしまう自分が日本人すぎて嫌だ。

案の定、店の女将さんも一緒におじいちゃんたちと歌う屋久島音頭? は、店中が大熱唱の大盛り上がりだった。

12月29日(日) 霧島の温泉つきapartment house ren

朝は昨日のお昼のおにぎりの残りを炒飯にして、一昨日の焼きそばの残り、それにお味噌汁を添えて(写真撮ったと思ったのに、なかった)。

お世話になったアーク屋久島。なんなら、この日が一番の快晴
偉大な山々ともお別れ
千尋滝の近くから見る海!
遠くに見えるのが千尋滝。それよりも、左の岩山のほうが気になる!
最後も飛魚。ハンバーグ
さようなら、屋久島

この日から、友人家族とお別れ。わが家だけで、鹿児島へもう3泊する。

後半へ〜つづく!

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もりもとあい
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