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読書記録

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今まで読んだ本、おすすめしたい本の記録です
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記事一覧

読書記録87 2025年1月の本まとめ

2025年1月は月末に無事修論を提出し、あとは発表するのみというところまできました。 昼間執筆を頑張って夜は自由に過ごすと決めたので、本もある程度読めてよかったです。 1.『13歳から分かる!道は開ける カーネギー悩みを解決するレッスン』(2023)藤屋伸二 カーネギーの名著『道は開ける』をわかりやすく解説している本。図書館のYAコーナーはこういう噛み砕いた本が並んでいるので眺めるのが楽しい。短い上にカラーでイラストも豊富なので、「すぐ悩みを解決したい!」と緊急度が高い

読書記録86 2024年12月の本まとめ

あっという間に大晦日です。家族が風邪で倒れ、いつも以上に「師走」な年末でした 今年最後の本まとめです! 毎月惰性で読後に書き溜めた感想をコピペするだけのnoteを更新していますが、自分にとっては読書のマイルストーンになっています。 来年から社会人で読書できなくなりそうな本を今月読みましたが、自分のペースで本と出会っていきたいです。 1.『赤と青のガウン』(2024)彬子女王 オックスフォードの留学記で、とても読みやすかった。ちょうど修士論文が佳境を迎えているので、英

読書記録85 2024年11月の本まとめ

12月に入り今年もあと一月になりました。爆速で過ぎていく2024年。今までで一番早く感じます。 早速読んだ本を紹介します! 1.『怠惰の美徳』(2018)梅崎春生 知人が「60年前の森見登美彦」といって紹介してくれたので読んだ。が、第二次世界大戦や当時の文壇の様子などテーマが切実で、森見登美彦ののほほんとした空気感とは違うのではないかと思った。布団から出たくないという欲求は同じなのだが、布団にくるまりながら考えていることはもっと切実な感じがした。ゆえに胸にくるものがある

読書記録84 2024年10月の本まとめ

読書の秋というには暑すぎる10月でした。 あまり冊数は読めなかったけど、目標としていた古典『ニコマコス倫理学(上)』を読めたので達成感。 1.『装丁、あれこれ』(2018)桂川潤 装丁や電子書籍など本周りの連載をまとめた本。連載なので一つ一つの文章が短くて読みやすい。たくさんの装丁家の名前と著書などが登場するため、次に読みたい本が見つかる道案内の役割も果たしてくれる。矢萩多聞の『本とはたらく』を読んだ後で、この本にも矢萩さんの話が何度か出てきた。同時並行で松田哲夫の『編

読書記録83 2024年9月の本まとめ

涼しくなってはいないけど、読書の秋ということで本を読む手が止まりませんでした。 今月は読んで良かった本が大量です。早速紹介します! 1.『生きのびるための事務』(2024)坂口恭平 小布施の図書館で新着本で置いてあり、なんとなく手に取ったのが出会い。一言、とても面白かった。 今まで夢を持とう、好きなことを仕事にしようという本は数多あれど、ここまで「じゃあ結局何をしたらいいのか」を噛み砕いた本は珍しい。しかも漫画ってかなり優しい(易しい)。まず最初の方(最初はお金の計算)

読書記録82 2024年8月の本まとめ

8月は、何があったか忙しかったのか、全然本を読めませんでした。 大学のPJ関係や修論調査で地方へ行っていて、月の1/3は旅行していたので仕方ないかも知れません。 読んだ本が少なかった分、感想の量は倍増です。 1.『映画を早送りで観る人たち』(2022)稲田豊史 Netflixで映画を倍速視聴している人がいることへの違和感から出発し、現代のコンテンツ消費について幅広く取り扱った本。話の展開にまとまりがないと言えばないのだが、その分色々な切り口でテーマを考えることができる。

読書記録81 2024年7月の本まとめ

修士論文の中間発表が終わり、ようやく夏休みに突入です。開放感! 7月はあまり本が読めませんでしたが、良い本に出会えました。 1.『月まで三キロ』(2018)伊与原新 「あの本、読みました?」の理系作家特集回でインタビューに答えていた作家の本。番組内で紹介があり、「月は地球からだんだん遠ざかっている」という話が神秘的に感じて読んでみた。6つの短編全て、地学や物理学などの知識がベースになっていて、家族などの人情が加わっているのでとても読みやすかった。全然知らないことばかりで

読書記録80 2024年6月の本まとめ

2週間風邪をこじらせ、治った後も研究や運動や免許取得にいそいそ励んでいたら今月はあまり本が読めなかった。 古典に挑戦し始めると言いつつ、100分 de 名著ブックスから抜け出せない。 1.『親愛なる八本脚の友だち』(2024) シェルビー・ヴァン・ペルト 小説ってやっぱり面白いなあと思う。 文庫本で結構な厚みがあるのだが、夢中で読んだ。マーセラスという水族館のタコと、トーヴァという70歳の清掃員、後任の30歳のキャメロン。ちょっとミステリーの要素もありつつ、タコと人間の視

読書記録79 2024年5月の本まとめ

古典を読みたい!の宣言通り、今月はかなり古典、の入門編を読んだ月です。 まだまだ原著には辿り着けないので、6月こそ挑戦。 1.『私たちの想像力は資本主義を超えるか』(2023)大澤真幸 フラヌール書店でつい買った。一瞬売りに出そうと思ったが、読み切ってよかった。 『おそ松くん』『おそ松さん』から、ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』が紐解かれ、「ベルーフ」の概念について学べる。 『君の名は。』から、恋愛の描かれ方や都市と地方の考え方、共同体の概念が読

2024年は古典を読みたい|読書・教え・哲学編

「古典が読みたい」後編です(前編)。 齋藤孝の『古典力』と駒井稔の『編者者の読書論』から読みたいと思った本を紹介しています。 今回は物語以外のジャンルです。 読書案内 「楽しんで読める」を第一に考えて書かれた本で、古典に対する襟を正すような態度を緩めてくれるそうです。 傑作とされていても面白くない本があることを、明快に表明していて清々しさすらあります。 乱読を戒め、教養に向かうには「世界の文学作品を地道に読むこと」と古典への道を拓いてくれている本だそう。 読書で他人の

2024年は古典を読みたい|物語編

こんにちは、だるまです。 最近「古典熱」(=古典が読みたいという熱い気持ち)が高まっています。 来年から社会人になるため、自由でダラダラできる時間も残りわずかということで、せっかくなら古典を読もうじゃないかと決意。 まずはどんな本があるのかと、 齋藤孝の『古典力』と駒井稔の『編集者の読書論』を読んでみました。 そこで紹介されていて、読んでみたいと思った本をまとめたいと思います。 *長くなったのでいくつかの記事に分けます。今回は物語編! 物語 源氏物語関連の本はいく

読書記録78 2024年4月の本まとめ

一昨日、不忍ブックストリートの一箱古本市に行ってきました。だるまもいつか出店してみたい。 1.『いちばんすきな花シナリオブック完全版<下>』(2023)生方美久 一気に5話分読んでしまった。脚本を読むとドラマの映像がよみがえる。 2.『小さいノート活用術』(2020)髙橋拓也 再読。読んで忘れていたフォーマット(逆算タスク)で研究発表までの計画を立てることができた。計画を立てなかったらずるずると何もやらずに時間だけが過ぎていくので危なかった。一回目に読んだ時に小さいノ

読書記録77 2024年3月の本まとめ

新年度が始まりました。大学院2年生、大学院も折り返しで震えております。 先月読んだ本を紹介します。 1.シャーロック・ホームズの凱旋(2024)森見登美彦 待望の新作。 森見登美彦自身がスランプに陥ったのをワトソンとホームズに仮託している入れ子構造。ヴィクトリア朝京都と「ロンドン」も天地あべこべになっていて、『熱帯』『四畳半』を思わせる森見登美彦お得意のパラレルワールド。創り上げた「ロンドン」から抜け出して戻ってきた「ヴィクトリア朝京都」もまた創作であり、さらにそれを読

読書記録76 2024年2月の本まとめ

毎月の投稿連続記録達成を逃してしまい、結構悲しい。 オードリーANN in東京ドームの感想を書こうと思っていたのに。 過ぎてしまった時間は仕方ないので、先月の本まとめです! 図らずもオードリー関係の本が5冊中2冊も。 1.アフタートーク(2021)石井玄 ニッポン放送のオールナイトニッポンを聴いている人には多分お馴染みの、石井玄さんの本。私が聴いているオードリーや佐久間さんのANNも担当しているし、オードリーのANNin東京ドームも陣頭指揮しているし、ラジオで引っ張りだ