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走る道全てに渋滞作ってそうと言われた私の車校日記

昨年某日。
内定者懇親会なるものに招待され、私は前日にインターネットで「オフィスカジュアル」と検索して出てきた画像に寄せた服装に身を包み、パンプスを履いて本社に赴いた。

その会はまず、non-alcoholのchampagneで乾杯をするところから始まった。私は隣に座る天使みたいに可愛い女の子と「乾杯っ♪ウフフ」と言いながらグラスを合わせた。この2文イキリまくりだが、シャンパンなんてお洒落な飲み物はこの日初めて飲んだ。私が普段飲むのは古い居酒屋で出されるビールかハイボールくらいである。

なんだか自分が大人に一歩近づいた気持ちになってホクホクとした気持ちになったのも束の間、配られたプリントの最下部にある文章は即座に私の心を萎えさせた。

「自動車免許を持っていない方は、入社までに必ず取得してください。間に合わない場合は研修に支障が出ます。」

大学4年間見て見ぬ振りをし続けた自動車免許取得。今まで友達とドライブに行くとなったらさも当たり前と言わんばかりの顔面を引っさげて助手席に座り、けらけら楽しそうに好きなだけ喋り、呑気に「ポッキーたべる?」とか言っていた。
もしかしたら募集要項に取得必須である旨が書いてあったのかもしれないが、完全に見落としていた。

その後慌てて自宅に一番近い自動車学校に駆け込み、私の車校ライフが始まることとなった。


私が入校したことを周りに伝えると、同期も後輩もまず全員驚愕の顔を見せ、運転下手そうだの一般道路で渋滞作りまくってそうだの散々言ってきた。
しかしながらそれに反発できない自分もおり、既にその時には「自分はこれから茨の道を歩むことになる」と覚悟を決めていた。まあどちらかと言えば茨の道を歩むのは、国内の交通状況大乱し予備軍の私を指導するインストラクターの方々なわけだが。

そこで、私はInstagramのサブ垢(特に仲の良い友達と繋がっているアカウント)や大学の同期後輩と繋がっているSnapchat(フレンドと画像を送り合うSNS)で #車校日記 なるものをつけ、1人でも多くの人に応援してもらおうと考えた。

前置きが長くなったが、今日はこのうちの4回をご紹介したいと思う。一応言っておくと、まだ第二段階の途中であり、免許は取得できていない(やばい)。



第一段階

初回

初めて車を運転した。
3回くらい「自転車より遅い」と言われた。
ブレーキの踏み方が難しかった。

早くも不安いっぱいな文章である。
この日はアクセルなんて踏めず、クリープ現象のまま所内を3周くらいした。
むしろ3回に留めておいてくれた先生の心中を思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。


2回目

今日は右左折と坂道発進をやった。
100点をあげたいくらい上手と言われた🎌
調子に乗らないように気をつけようと思った。
教習ある日の朝にパン食べるとお腹が痛くなることに気づいた。

早くも調子に乗っている。
この頃「教習所の人ってなんで優しい人しかいないんだろう♪」などと周囲に嬉々として話していたが、「向こうも商売だから」と同期に返されたことを覚えている。


6回目

今日は合図確認をやった。
優しいおじさんですごくわかりやすかった。
目視絶対できないと思ったけど意外と出来た。
先生はおじいさんだと怖くて若い人だと優しすぎて調子乗っちゃうのでおじさんくらいが私にあってると思いました。

どうせどんな先生でも褒められれば調子に乗っているよ、と言ってやりたい。


この後順調に技能教習を進めていったが、次回第一段階みきわめというところで急にやる気をなくし、2ヶ月サボる等の暴挙も見られた(これがなければ今頃とっくに卒業している)。が、無事みきわめ・検定どちらも合格し、第二段階に進んだ。


第二段階

3回目

初っ端から競合他社の話をされ、いつかそちらに行きたいというカミングアウトをされた。その後は自身の怠惰エピソード披露と同じく怠惰な同僚紹介が行われたが、名前を言われても全く分からない、といった感じだった。
○○さんというありがちな苗字が挙げられたから「あー知ってるかもなあ」と言ってみたら、第一段階一回目の先生だよと言われて少し気まずかった。

自転車より遅い私の運転にイラついていたであろう先生が、意外な形で再登場した。この日は先生にツッコミどころがありすぎて、自分の運転について触れることよりもこの先生のことを書くことで頭がいっぱいだった。正直なところ、今回の記事もこの先生のことを話したくて書いたと言っても過言ではない。

一応私自身のことを軽く触れておくと、第二段階で路上教習に移り、この頃には流石に運転中でも会話できるくらいには成長していた。

そうは言ってもまだ路上に慣れておらず、さらにこの日は初めて他の車に譲ってもらって車線変更をするという課題がある日だった。
にも関わらず、あまりにも興味深い人すぎて2回ほど信号が青に切り替わったことに気づかず、怠惰エピを話す先生に「変わってるよ」と指摘されてしまうという失態を犯してしまった。

それでも先生の指導のもと、無事に車線変更も習得し、着々と検定へ近づいている。


このまま行くと3月ギリギリに取得見込みだ。
久しぶりに会おうと話す高校の同級生に免許取ってからが良いと話したところ、「いつまで通ってるわけ?」と呆れられてしまったので、できるだけ巻きたいと思っている。また面白い先生に出会えたらnoteにも書きたい。




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