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フーマーの小売事例
昨日に引き続き、今日は中国のフーマーの小売革命の事例について書いていきます。
今日もこちらの本を参考にしています。
フーマーとは何か?
中国のスーパーマーケットなのですが
OMOの戦略をしっかりと設計していて、いろんな大手企業が視察に訪れているくらい参考となる事例として挙げられます。
昨日のシャオミと同様で大枠としては
オフラインでは顧客体験を
オンラインでメインの購買をしてもらう
という戦略なのですが、そこに至るまでの設計にいろんな工夫がされています。
鮮度のこだわりをオフライン店舗で感じてもらう
オンラインで生鮮食品を買うとなると、気になるのは鮮度ですよね。
アマゾンフレッシュもありますが、やはり生鮮食品をそこで買うのは少し抵抗があります。
フーマーは実際の店舗でも購入ができます。
実際に手に取り、鮮度を確かめることもできますし
イートインのコーナーもあり、その場で新鮮な食材を使った料理を食べることも可能です。
店舗内には、オンラインで注文を受けた品を袋詰めするための店員が多くいます。
これを見ると、実際に店舗で鮮度を確かめて、実際にその店舗から
家に届けてくれるんだという実感が湧きますよね。
オンラインの弱い部分でもある「信頼」「安心感」を
オフラインの店舗で勝ち取るための工夫がなされています。
また、支払いは専用のアプリからのみとなります。
現金はもちろんウィチャットペイやクレジットカードも使えません。(もちろんアプリの裏で動いているのはこれらなのですが)
専用としてしまうことで利便性は下がってしまうなどの反発もあったそうですが、実際にはオフラインよりもオンラインの売上の方が高くなっています。
これくらい価値観を変える大胆なことを仕掛けた方が、やはりリターンは大きいですし、オンラインへの成果は出にくいのかもしれません。
店舗から3km以内に30分以内に届ける
物流の即時性についても工夫がなされています。
フーマーの店舗から3km以内には注文から30分以内に届けることを明言しています。
この30分というのも、人がユニークなことをする限界時間が30分とされていて、この時間以内に届くと人は利便性を感じるというデータから設計されています。
中国の不動産屋では、立地の条件として学校が近くにある、などのほかに
フーマーから3km以内であると家賃が高くなる、などもあるようです。
このように注文してから待たずに届けられるという安心感も
フーマーがオンラインを主流とするための工夫なんですね。
オンラインで生鮮食品を購入するのは日本ではまだまだ普及していない部分ではありますが、フーマーの成功事例を元に日本でもスーパーのオンライン化が進むとますます小売業も面白くなってくると思います。