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#51 不本意な「異動」を命じられたら『後悔しない社会人1年目の働き方』
こんにちは、森本千賀子です。本日も『後悔しない社会人1年目の働き方』より、新社会人の心得から、必ず成果・成長に結びつく働き方、効力がある働き方、勝つためのルールなどをお伝えしてまいります!
本日も『壁を乗り越える』のパートです。
part① 絶対に心得ておきたい6ヶ条 # 1 ~ # 8
Part② 基本のスキル・知識を身につける # 9 ~ #19
part③ 求められる人材になる #20 ~ #31
part④ 人間関係を築く #32 ~ #43
part⑤ 壁を乗り越える #44 ~
part⑥ ・・・
■異動は「成長のチャンス」。
10年後に異動経験が生きることも
社会人1年目ではまだまだ先のことだと思いますが、会社員として働いていると「異動」「転勤」という変化を経験することもあります。希望する部署への異動であればいいのですが、不本意な異動を命じられることもあるでしょう。異動を機に転職を決意する人も少なくなく、ビジネスパーソンにとっては大きなターニングポイントとなります。
いずれこの課題にぶつかる可能性のあるみなさんに、私からぜひお伝えしたいのは、「異動に抵抗感を抱かないでください」ということです。むしろ、異動や転勤は絶好のチャンスです。たとえそれが望まない異動であったとしても、です。
私自身も、大きな転機となった異動を経験しています。入社3年目のことでした。
当時の私は、part3でも触れましたが、流通業界の新規顧客開拓で実績を挙げ、「流通の森本」と言われていました。それは、2~3年をかけて必死の思いで築き上げた「自分ブランド」でした。ところが、流通業界の顧客をすべて手放し、「ニュービジネス」……いわゆる「ベンチャー企業」の顧客開拓の専任担当を命じられたのです。ちょうどIT・インターネットビジネスが台頭しはじめ、ベンチャー企業が続々と誕生した時期。得意だった流通業界とは、まったく畑違いの分野です。
当然ながら私は反発しました。上司から打診を受けた直後、ふてくされて家に帰ってしまいました。それでも、信頼する上司からの「絶対におまえの成長につながるから」という言葉を信じることにして、異動を受け入れたのです。
結果は「大正解」でした。IT・ネット業界の成長の勢いに乗り、私はそれまでをはるかに超える業績を挙げることができたのです。創業期からおつき合いをはじめた会社で、今では誰もが知るリーディングカンパニー、グローバルカンパニーに成長を遂げている企業が何社もあります。経営者の人脈も一気に広がり、「森本ブランド」を、社内にとどまらず社外にまで広げることができました。あのとき、異動をかたくなに拒むのではなく、思い切ってチャレンジしてよかった。今の私があるのは、あの異動を経験したからこそだと思っています。また、私の同僚や部下、知人にも、転勤や異動がキャリアの飛躍につながったケースはいくらでもあります。
「そりゃ、たまたま異動した先の部署が成長分野とかだったらいいけれど……」と思うかもしれません。しかし、異動先がどこかはかかわりなく、異動の経験そのものが、人材としての価値のアップにつながるのです。
実際、転職市場においては、異動や出向、国内外への転勤を経験している人は高く評価される傾向が見られます。ずっと1ヵ所にとどまって仕事をしてきた人と比べると、「適応力」「変化対応力」が身についていることが多いからです。
この2つは、ビジネス環境の変化のスピードが速くなっている昨今、ビジネスパーソンに欠かせないスキルとされています。新しい環境に飛び込み、これまでと異なるルールやオペレーションに適応し、新たな人間関係を構築し、チームを作っていく――確かに大変な作業ですが、それによって大きく成長できるのです。
そして、これからの時代は「プロデューサー型人材」が重宝されるようになります。社内を横断し、各部署の資源や人材を適切に組み合わせることで、新たな商品やサービスといった企業価値を創造できる人材です。この役割を果たせるのは、1部署で1領域だけを担当してきた人ではなく、社内のさまざまな部署の役割を把握するとともに、社内人脈を築いている人。将来的に、社内で「存在価値」を発揮するためにも、異動や転勤を経験しておくことはとても大切だといえるでしょう。
いずれ異動の機会が巡ってきたら、ぜひチャンスととらえてください。変化をおそれるのではなく、変化することを楽しんでしまいましょう。
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これから入社を控え社会人一年目として希望に燃えている、もしくはどんなふうに頑張っていけばいいか不安に思っている人、新人としてこの一年を過ごしたもののまだまだ力不足を感じている人。そんな若手ビジネスマンに向けて「後悔しない社会人1年目の働き方」についてお伝えしています。
また、社会人1年目の方だけでなく、若手ビジネスマンの育成、指導をされている 上司・先輩世代の方にもヒントになればと思っております。
『後悔しない社会人1年目の働き方』
仕事場でのルール、「社会」のオキテ、気配りの作法、モチベーションの保ち方、挫折した時の復活の仕方などについて、自身の経験や後輩指導の経験はもとより、企業トップ・人事担当の視点も持つ森本千賀子ならではの考え方・アイデアを伝授します。