#8 「心が折れない自分」になるにはどうすればいい?『社会人1年目の働き方』
こんにちは、森本千賀子です。
社会に飛び出したばかりのみなさんに、次のメッセージを贈りたいと思います。いきなり直面する「社会の厳しさ」を受け入れ、乗り超えられるようになるための考え方です。
【受身】負ける練習
柔道の世界では、最初に教わるのは“受身”。
受身とは投げ飛ばされる練習。
人の前でたたきつけられる練習。
人の前で転ぶ練習。
人の前で負ける練習。
つまり、人の前で失敗したり恥をさらす練習。
それが受身。
柔道の基本ではカッコよく勝つことを教えない。
潔く負けることを教える。
長い人生にはカッコよく勝つことよりもぶざまに負けたり、だらしなく恥をさらすことのほうがはるかに多い。
柔道では初めに負け方を教える。
その代わり、転んでもすぐに起き上がる。
負けてもすぐに立ち上がる。
それが受身の極意。
負けることをうんと学んで恥をさらすことにうまくなろう。
頭と体の柔らかいうちに受身をうんと習っておく。
受身さえ身についていれば、何回失敗してもすぐに立ち直ることができる。
負け方や受身が本当に身についた人が、世の中の悲しみや苦しみに耐えて生きている人の胸の痛みを心の底から理解できる。
やさしく、温かい人になれる。
(引用:「株式会社てっぺん」の社長 大嶋啓介さんブログより)
このメッセージは、私が大ファンである「株式会社てっぺん」の社長、大嶋啓介さんがブログで引用していたメッセージです。とても共感できる内容ですので、みなさんにもぜひお伝えしたいと思いました。
社会に出た瞬間から、自分を取り巻く環境は大きく変わります。みなさんは、ついこの間までは、大学やアルバイト先の後輩に対して指導する立場にあり、慕われ、尊敬されていたのではないでしょうか。それなりに、自分に自信やプライドを持っていたのではないでしょうか。
ところが、そんな自信やプライドも、社会に出るとあっさりと突き崩されてしまうものです。それはあなただけでなく、学生から社会人になるにあたり、誰もが通る道です。
プライドを崩されることに対し、臆病にならないでください。このメッセージが伝えているように、「自分は今、受身の練習、あえて負ける練習をしているんだ」と考えましょう。この練習を多く積んだ人こそ、本当に強い人になれるのです。
新人だからこそ、失敗したり恥をかくことを恐れずに、どんどんチャレンジを続けてほしいと思います。
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”絶対に心得ておきたい7ヶ条”を振り返ります
1 笑顔・元気は新人の「役割」
2 新人時代はたくさん恥をかいた者勝ち!
3「置き物」にならない。 新人ならではの意見を発信
4「仕事とプライベートは別物」とは限らない
5「小さな達成感」を味わう機会を自分で作る
6「マラソンの先頭集団」に入社3年以内に入っておく
7 1年目は「守・破・離」の「守」
社会人1年目。希望や理想を抱く一方、新しい未知なる経験が次々と押し寄せ、戸惑いや不安を感じながら過ごす時期です。「早く一人前にならなくては」「早く成果を上げて認められなくては」と焦りを感じることもあるでしょう。あるいは、「頑張ろうという気持ちはあるけれど、どのようにがんばればいいのかがわからない」という方もいるかもしれません。
私からお伝えする内容が、あなたの課題の突破口となり、成長の一助となることを願っています。
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『後悔しない社会人1年目の働き方』
仕事場でのルール、「社会」のオキテ、気配りの作法、モチベーションの保ち方、挫折した時の復活の仕方などについて、自身の経験や後輩指導の経験はもとより、企業トップ・人事担当の視点も持つ森本千賀子ならではの考え方・アイデアを伝授します。