dustletter
SPIRAL CHARIOTS「dust letter」
公演ページ
あらすじ
観劇後の感想
最恐に最高の作品だった
何が真実なのか分からない混乱したまま、「あ、あそこは伏線だった」「え?そこも?」何度も何度も騙されて最後の最後まで壮絶であっという間のだけれども、悲壮感が濃密に漂ったただただ報われない壮絶な世界
観に行ってその世界に魅入った
ネタバレ含む感想
ここからは終演したとはいえ作品のネタバレを含みますので、読み進めるのはご自身の判断に任せます
物語の全容はなるべく出さないようにはするけれど、ところどころネタバレになっていると思います
ソウジロウ(鵜飼主水)
この方を目当てで観劇しに行きました
この方のサイコな演技がとてつもなく大好きで今回はミステリーで最後まで裏切られたい!この謳い文句に勝手に呼ばれました
明転してからのわたしの席からだと丁度横顔の位置
まるで彫刻のような鼻梁に見惚れる
そして声がいい、また黙っていると怖そうなお顔なのにクシャっと笑う顔のギャップでその演技にずーーーっと惹き込まれる方
最後の悲壮な叫びには胸が苦しくなった
イゾウ(遠藤巧磨)
学校の先生で好青年そうなのに、ゴミ箱を漁って見ず知らずの人に恋心を抱く
彼女との話を振られると慌てるけれど、何故か断言したり、ふとした表情が怪しい
不穏な手紙で探り探りで隙を見て攻撃するも、ソウジロウのウソの手紙でドッキリまでの狼狽えっぷりが情けないけれど、どこか憎めない男
ミツコシ(きたつとむ)
奇抜な格好で登場した瞬間一気に空気を明るくさせる太陽のような笑顔で照らしてくれる
イゾウと同じゴミ袋を漁ってライバル同士かと思いきや、オタクの結束で一気に団結
ずっと可愛いキャラクターマスコット的な存在で作品の重要な緩和剤になっていた
カナヤマ(澤邊寧央)
たまたま修理に来た配管工の方でひとつのウソから巻き込まれた気の毒の名人だと思ったら一番のサイコの人だった
狂気に満ちた口づけシーンはずっと息を呑んだままになってしまった
唯一普通の人だと思ってからの表情の変化はトリハダもんで一番騙された
脚本・演出:服部整治
この人はさぁ…
本当にスゴイよ
前にも服部整治×鵜飼主水の作品も観劇したけれど、だからこそ好きなんだけれど
今回の作品も大好きだった
最高にイヤミスだった
何となくイゾウの怪しさは分かったよ
そこに気を取られ過ぎていたのか、カナヤマの気になる行動と線で結ばれるとは思わなかった
ミツコシが消えたことにより一気に光が消えて闇の世界へまっしぐら
畳みかける怒涛の狂気狂気狂気
最後の最後に服部整治さん登場からの一番の伏線のキレイな回収
それによってさらにソウジロウの叫びに報われない想いが倍増
観終わってから、あ、3人は人殺してた…と気付いた
これは最初から結末を知って上で観ても、それはそれで愉しめる作品
本当に大好きな作品のひとつになりました