執着
こんばんはmakoです。
朝晩は、まだ少し肌寒いけど日中は本当に暖かい。
多分、灯油はこれが最後かな?
とりあえず18Lを買って来ました。
身体も少しずつ動ける様になって、自宅へ行き店の仕込みをしてます。
まだ当分は実家暮らしが続きそうですが、ずっとこのままでも良い気もしてます🤣
小さな世界でしか自分の居場所がなくなって、行動範囲も職場と家の行き来だけになって行った。
友達は楽しそうにしていてキラキラして見える。
どんどんと、追い詰められる感覚があったが、本当の気持ちを無視していた。
職場では楽しく面白い子。みたいに思われていたが本当は違う。
自分を装いながら仕事をしていた。
そこだけが唯一自分で居られる場所でもあった。
職場では、誰も自分の身の上話をしないので、思わず聞いてみた。
宮崎の彼女は私より6歳上。
何故、静岡に来たのか?とても気になった。
おっとりと話す彼女は、姉の家族と暮らしている。
静岡に来て、まだ1年ちょっと。
明日が結納って時に、逃げて来た。と言うので驚いた。
だが、電車の中にバックを忘れて降りてしまい駅前の交番で電話を借り姉夫婦に迎えに来て貰ってから、静岡で暮らす事になったらしい。
田舎だから、今は大変な事になってるから、もう帰る事は出来ないと。
おっとりした感じの彼女からは想像が出来ないな。と思った。
彼女も親や、婚約者に対する罪悪感でいっぱいだった。
色んな人が居るんだ。
私なら、きっと流されて結婚してしまうだろうと思っていた。
お見合いから、トントン拍子に話が進み回りで話が決まり本当に、この人で良いのか?と不安があって逃げたと。
多分、他人に話をするのは初めてだった様で、心の重荷が少し下ろせたと言ってくれた。
その日は、リーダーの人が休みで2人で話が出来た。
リーダーの人は、少し出しゃばりな感じで社長が来る日は良い子ぶる人で、あまり好きになれない。
だが、この出しゃばりのお陰で仕事は楽だった。
ハイ、ハイと指示された事をするだけで良かった。
あまり笑う事がなかった宮崎の彼女は、それから少しずつ私に対し笑って話をする様になっていた。
私は同棲している事は伝えたが、その内容は話をしなかった。
14歳年上の人と同棲してる。って言うだけで、羨ましいと思われていたからだ。
きっと可愛がられて居る。と。
前の職場で仲良くしていた3つ歳上の友達は、同じデパート内で仕事をしていたが、一階下のフロアだった。
休憩室で良く一緒になった。
私が同棲してから、遊んだり食事行ったりする事が無くなった。
たまにはご飯食べに行こ!
そう言われて嬉しい気持ちと、なかなか行けないのがもどかしく思った。
本当は、色々と話を聞いて欲しい。
そう思っていた。
ここの職場だけが救いになっていた。
こうやって職場の人や周りの店の人達と仲良くして、なんとか自分を保てていた。
数ヶ月経ってからデパートの内装をする事になって、私の勤めていた店は撤退する事に決まった。
店の業績は良かったが、当時の営業部長だった人がお金を持ち逃げしてしまい、会社が大変になってしまったのも撤退理由だった。
原宿に会社があり、店舗は、静岡と長野にあり、宮崎の彼女は長野店へ移動する事になった。
リーダーの人は、別に仕事を探し、私は辞める事になった。
撤退しなければ、この店で仕事をずっとしていたかったが仕方ない。
社長も少し変わっていたが好きだったので残念な気持ちでいっぱいになった。
ある日、母に呼ばれて家へ行った。
私は母の店も行ってなかったし、友達も辞めていた。
代わりに入った人は、オカマのハリー。
彼?彼女?は、不細工だが笑いのセンスもあって店では人気者。
行き場がないハリーを母は下宿させていた。
とても気遣いが出来て、母の身の回りの世話までしていた。
器用で私に編み物や料理も教えてくれた。
母は、ビデオ屋兼喫茶店も始めるから私にも手伝いに来る様に言って来た。
仕事で知り合った着物屋さんの友達を店長にするからと言う。
どんなタイミングなの?と思いながら話を聞いていた。
当時はビデオ屋さんも殆ど無かった時代だった。
その店舗は、自分の彼氏にやらせていた店の2階にある。
カモフラージュ的にやる店だったらしい。
私は少し考えるよ。と言ったが、職場が無くなるので、繋ぎで手伝っても良いかな。と思ったが、すぐには返事はしなかった。
仕事が無くなると、心の救いも無くなる。
数日後、母に少しの間だけなら手伝うよ。と返事をした。
彼は、母の店を手伝うのは良い気持ちではない様だった。
母の店って言う理由で、遅くなっても文句が言えないからだ。
職場が撤退して、皆と食事会をして帰りが遅くなった時、ケンカになった。
こんな時は遅くなっても良いでしょう?
それさえも気に入らないの?
彼の束縛は、どんどん執着に変わっていく。
毎晩の様に求められ、まるで性奴隷の様だった。
もう気持ちが冷めていた私は苦痛で仕方ない。
もう妊娠するのは嫌だったので、避妊具でリングを入れた。
店が始まってからは、友達も遊びに来る様になっていた。
あー、こうやって友達との時間が出来るのは本当に私にとって久しぶりの感覚で楽しいひととき。
この時間だけは解放されていた。
私は早生まれだから、19歳で成人式を迎えた。
そんな日でさえも、式が終わる頃には迎えに来た。
ほっといて欲しい。
久しぶりに会う友達とも話をしたいのに。
他の友達にも会う約束あるからと、ビデオ屋まで送って時間指定して一度、自分の店へ戻って行った。
こんな日でも私を束縛するの?
周りから見れば、迎えに来る優しい彼。
そう映っていただろう。
彼の私への束縛と執着は日に日に強くなる。
寝ていても私を犯す。
エスカレートして首を絞め犯す。
もう限界だった。
どうやって彼から逃げる?
母には言えない。
誰にも言えない。
大したお金も持ち合わせてない。
ふと愛人に連絡しようかとも思ったが、それも出来ない。
もしも近くに部屋を借りたとしても、きっと逃げれない。
そう思い、前職の会社に電話をして長野店で雇って欲しいとお願いをした。
社長は理由を聞いて来たが、細かくは説明せずに彼から逃げたいとだけ言った。
社長は受け入れてくれた。
自愛からの慈愛
今日もありがと💕
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