35日目 集まる必要性

大企業では、無駄な会議をなくせという号令がよく出ます。

無駄な会議の1つに、周知、報告、連絡、確認などの意思決定のない会議があります。

このような意思決定ない会議が発生する原因は「上下関係で上の人が報告を待つ場、口頭で連絡をする場を作りたい」というのが原因であることが多いです。

部長は課長からの報告がないと困る、事業部長は部長からの報告がないと困る、社長は事業部長からの報告がないと困るという「困る連鎖」が発生していて、なかなかやめれないのが原因です。

会議をやめて、例えばメールでの報告に切り替えると、
パソコンの字が老眼で見にくい
文章がよくわからない(書き手の作文力が低い)
上にあげるための文章になっていない(書き手の忖度力が低い)
その場で質問して、即答してほしい
喋るより、タイピングする方が時間がかかる
など、不都合があるので集めて会議形式でやりたがります。

パソコンの字の大きさは、ITスキルの問題で、一瞬で拡大する方法さえ覚えてしまえば、むしろ紙より良い気がします。

作文力や忖度力は報告者のスキルの問題です。
ある程度、慣れれば身につく能力かと思います。

作文力や忖度力が身につけば、質問することもなくなってきます。

タイピングは50代、60代で遅い人はもうそれ以上早くなることはないでしょう。1番のネックになるかもしれません。

報告などを会議形式から、メール形式にするには、抵抗力が働き、慣れるまで時間がかかるので、ひと山超えれないと、次のステップに進めません。タイピングが苦手な人は出来ないまま滑落してしまう可能性もあります。

こういった理由で、「今まで通り、会議でやるか。オンライン会議も慣れてきたし。」と号令に逆らう意思決定をしてしまいます。

そう言ったこともあって、名指しで「この会議を廃止しなさい」というと、「困る連鎖」問題が未解決であるため、新たな会議が発生してしまい、目的を明確にしようとかで、確認会議と連絡会議に増殖してしまったりします。

「困る連鎖」問題は厄介で、例えば、社長から「私への報告会議は不要」とトップダウンの意思決定がされても、不意打ちで質問は飛んでくるので、社長の下の事業領域の役員は情報を集めておく必要があります。

社長への報告という1つの連鎖が切れただけの「困る連鎖」は残り、問題解決になりません。

では、どうすればよいのか?

情報を集約して、「人に聞かなくても瞬時に状況がわかる」状態にしておく必要があります。

「人に聞かなくても瞬時に状況がわかる」にすることはかなり労力がかかります。

仕組みを作ったとして、聞いた方が早かったり、下の人に聞く癖や報告させる癖がついていたり、目ではなく、人の声で耳から情報をインプットする癖がついていたりと、こういった行動様式を変える必要があります。

最大の難関です。

とうことで、集まる必要性がなくても、行動様式を変えれなければ、人は集まって会議をやります。

無駄な会議を無くすには、「行動様式を変える」ことが必要で、超えなければいけない山がたくさんあります。

一つ一つこえていかなければなりません。

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