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道、選択、現在、偶然…
少年- 僕はこの道がいい。
少女- わたしはこっちの道が…
少年- そっち、行ってみようか。
少女- …ねえ、どうしてさっきあの道がいいって…?
少年- なんか面白いものがありそうだった。
少女- ふうん…好奇心旺盛なんだ。
少年- 何か情熱を探したいんだな。
少女- 見て!あそこに「占いします」だって!
少年- ちょっと寄ってみよう、こんにちは。
占師- はい、どうぞ、何をお望みで?
少年- えーっと、明日の天気は?
占師- ふむ、曇りだね、少し雨が降るかも。
少女- …ねえ、どうしてさっき天気なんかきいたの?
少年- 明日のことなんて誰にもわからないだろ。
少女- だからって、そんなのにする?あなたって、わからない。
少年- 明日のことはいいから、一緒に歌って行こう。
(何年か後)
男- こっちの道、行こうか?
女- どうして?
男- なんか、思い出があるんだ。
女- 見て!「占いします」が、…あの時の。
男- おばあさん、こんにちは。
占師- はい、どうぞ、何をお望みで?
男- えーっと、明日の天気は?
占師- ふむ、大きな雨が来そう、風もある、でも次第に止むよ。
女- …また天気のこと聞いたんだ。
男- 天気がわかれば、明日の予定が立てられる。
女- でも雨じゃ何もできそうもないわ。
男- 雨なら翌日の準備をするもんだよ。
女- 今は今よ、ほら、わたし踊れるんだから。
(何十年か後)
男- 確かこの道だったと思う。
女- あの時この道を選んだのねぇ。
男- どうしてだろう、よく覚えていないけれど…。
女- まあ!あの「占いします」が、まだ…。
男- どうも、おばあさん、変わっていないね。
占師- さて?はい、何をお望みで?
男- えーっと、明日の天気は?
占師- ふむ、今日と同じだね、夜に星が輝く。
女- …やっぱり天気のこと聞いたのね。
男- 他に聞きたいことって、何かある?
女- あのおばあさん、ちっとも変わらない。
男- 表から見るだけでは判らないこともある。
女- 私達はどうかしら…?
男- ああ、もう少し歩いて行こう。
* * *
(2019年9月ごろ書いた他愛ない物語詩)
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