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「とりあえず読書感想文の宿題を終わらせたい」なら……(その1)

私は夏休みの宿題「読書感想文」が嫌いでした。読書は好きだし、作文も比較的得意で文集に載ったりしていました。が、「読書感想文」だけは書けない。
そんな私が「とりあえずちゃんとやった風の読書感想文」を片付けるために考えて実行した方法を書いていこうと思います。

書けないのに欲張らない

ちょっと作文が得意だった私なので、人から「読書感想文の書き方を子供に教えてほしい」「どの本を子供に読ませればいいのか」と聞かれます。
でも、我流の「やっつけ読書感想文法」をお話ししても、あまり乗り気でない人は必ずいます。その特徴は「良い点数取りたい(取らせたい)」「コンクールで入賞したい」と心のどこかで思っていること。「名作」や「純文学」じゃないとダメだと思っていること。(楽しちゃダメだと思っている真面目さんですね☆)

作文が苦手・国語が苦手・普段読書を全くしない。けれど、良い点取りたい・学校の代表に選ばれたい……だったら「やっつけ」だと無理なので1ヶ月〜半年くらいじっくり大人がついて根気よく教えないと無理です。

「本を読むきっかけに」読書感想文の宿題が出されるのだとしたら、「読んで楽しむ本」と「読書感想文に向いている本」はイコールではないので、もう宿題をやっつけるためだと割り切ってください。読書は好きに楽しめばいいのです。

やっつけ読書感想文に向かない本とは

個人の意見ですが、純文学・長編・シリーズもの(全巻読まないと完結しない)・めっちゃ面白い本は向きません。

「この本の作者が伝えたかったこと」「この本のメインテーマ」は、物語が長ければ長いほど、面白ければ面白いほどわかりにくい!とても楽しく読めるけど、一言でメインテーマを示せとか難しすぎます。

大人になっても「姑獲鳥の夏」で京極夏彦先生が読者に伝えたかったことはわかりませんし、「黒革の手帳」で松本清張先生が設定したメインテーマも不明です。
そもそも推理小説やサスペンスって、壮大なネタバレになるので読書感想文にどこまで書いていいのか悩みますし。

純文学でも短編小説なら比較的書き易いのですが、めちゃくちゃ有名だと「どこかで見たような感想文」になりがちですし、最悪 クラスメイトと内容ダダ被りになる危険性が……。
(宮沢賢治とか子供の頃結構読みましたけど、すごく面白いけど長編は書きにくいし、短編でオリジナリティ溢れる感想文は書きにくい。でも小学校低学年なら良いかもです。先生も高度なこと求めてないので。)

一発(一冊)で片をつけたいなら「短編集」がオススメ

私は読書は好きなので、読書感想文用に本を読む→面白かったけど書きにくいな→別の本を読む→やっぱり書けないな→別の本を……と時間がある限り次から次へと読んでいました。(そして親に怒られる……)

結局時間切れでグダグダな感想文を書く羽目に。この「読書感想文のために何冊も読む」作業をするくらいなら、ぱぱっと終わらせて、気楽に好きな本を読みたい……。
結局、文章が読みやすい作家の短編集をとりあえず一冊普通に読んで、その中から一本「これなら書けそう」というものを決めて、じっくり読み返すというやり方に落ち着きました。
短編なら何度も読み返すのも苦ではないし、国語の授業でやる「長文読解」感覚で書くことができます。

中高生なら新書も良いかも

これは新書じゃなくてエッセイですが、私は小4の時に五木寛之署「生きるヒント」で読書感想文を書きました。(短編集の同じ要領で、12章の中から1章選んで書きました。)
私の「短編で感想文を書く」のはじまりです。
我が母は、読書家ではありましたが、作文が大の苦手(読書感想文だけではなく、行事作文や「手紙」もNG)だったので、基本的に放置で本選びから自分でやっていました。
エッセイや新書は「作者の言いたいこと」が明確なので、長文読解の要領で書きやすいのです。
新書なら知識もついてお得です。

長文読解の問題・小論文風に書いちゃおう

感情論は置いておいて、「作者の主張について、あなたの考えを述べなさい」という問いに対する小論文風に書いていく。
物語であれば、「主人公はこのような行動をとりましたが、あなたは賛成ですか?反対ですか?理由と自分の体験も書きましょう」ですかね。
長文読解の問いを自分でいくつか立てて、その答えを組み合わせて完成です。

私は今小学校で配られている読書感想文を書くためのワークシートより、こちらのやり方の方が楽なので、甥っ子に教えた時も独自の問題を作って解かせるという方法をとりました。

長くなったので今回はこの辺で……('ω'*)
長文読解+小論文風の感想文の書き方、興味がある人がいれば次回書いていこうと思います。
(ただ、お子さんにこのやり方をやらせる場合は、親自身が国語が得意な必要があります……)

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