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エッセイ

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2020年6月の記事一覧

本を読む、音を聴くー未完成14

ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語を観て、ずっと泣いていました。
冒頭、作家志望の次女ジョーがパーティーで、ダンスするシーン。躍動する、そこからは一気だった。
狭い、ソーシャルディスタンスの取られた劇場の、一番前の、隅っこ…つまりはなかなかに観にくい場所から見上げたスクリーンに、もう入り込んで、夢中になった。
いくつもの文脈で批評することはできるでしょうが、しません。というかできません。僕

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本を読む、音を聴くー未完成12

ようやく、長らく書く、書くと勝手にいいつづけてきた小説を、短篇とはいえ、書き上げることができました。綴られた28563文字の連なり。

大好きな作家、保坂和志さんに倣い、最初の作品にすべてを込めました。いままでのすべてを。もし途中で筆が止まるなら、アイディアごと捨てるつもりでもいました、保坂和志さんに倣い。

ほぼほぼ、フィクションを初めて書いた。

楽しかった!。書きたいこと、結末に向けて書いて

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本を読む、音を聴くー未完成11

THA BLUE HERBのZAIKOでの配信ライブ「CAN YOU SEE THE FUTURE?」を観る。土曜日にリアルタイムで観ているときには、こちら側では大雨と強い風、ときおり光る雷のなか、小さな部屋を真っ暗にして、向かい合っていた。日曜日、もう一度、観る。2時間40分かな?素晴らしいライブだった。「THA BLUE HERB」と題された二枚組の去年出たアルバムももちろん何度も聴いてる。そ

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豊潤な愛を見せて

新宿JAMがビール呑み放題を二千円でやっていたころ。たくさんのバンドをつめこんでイベントをしていたころ。毎週のように僕はそこに通い、ライブを見ては泥酔して記憶をなくしていた。彼女が歌い出したとき、ステージと向かい合わせの客席に作られた小さなサブステージで、僕はモヒカンの友達とかわいいねなんていいながら、「跳べると信じていただけ」なんて歌う彼女を見ていた。僕と同じギター、エピフォンのセミアコの色違い

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