むぅ/moon and poet

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死にたいと、わかりたいという欲望について

久しぶりに日本酒を飲んだ夜。 最近、どうしてるかな?と思っていた友達が、いつものバーに入ってくる。 いつだって彼と会うと、映画や小説や音楽の話から始まって、ついつい冗談を混ぜながら、真剣に語ってしまう。 何を考えてるかわからない、彼は恋人にそう言われた、と言い、じゃあ、わかるってなんだろうね?って話になる。 普通さ、の普通や、常識的に考えて、の常識ってなんだろう、とも話し、話しながら考え、彼と別れた後も少し考えている。 わかる、ってのはずっと考えてきていること。 ただいまは、

    • これからが欲しい

      この写真が撮られたのは2016年の8月。 あれから8年が経つんだな。 この写真の奥には、一人の(まだ)女の子がいる。 頑張って下さい、と書いたのもその子だ。 その当時、「もうたくさんのものを貰ってます」と言われて、そのたくさんのものが何かを確かめることはしなかった。 この8年、たくさんのことがあった。 あっという間だった。 がむしゃらに突っ走ってきたな、と書ければ、少しはかっこよく響くかも知れない。 そうではないから、また生きることってのは面白い。 いま働いている職場では、

      • 諦めたくなかった

        たまたまふと、橋口亮輔監督の2001年の映画、「hush!」を観る。公開当時から劇場でも何回か、VHSを買って家でも何回も観ている。 久しく観ていなかったけれど、この135分かな?すべてが自分の中に入っているし、大切にある。それは会話だけではなく、シーンもだし、この45歳になってはじめて響く事もあった。 橋口亮輔監督は「二十歳の微熱」「渚のシンドバッド」が衛星放送で流れていて、録画して観て以来、ある時期までずっと特別だった。 大学時代、卒論に選ぶのを迷ったのが橋口亮輔監督研究

        • 揺れる感情の日々

          やっぱり夏はだいたい毎年、調子を崩す。 今年もまた、少しの間、布団に潜って夜をやり過ごす。まるで、ジョン・レノンの「真夜中を突っ走れ」だ。 ふと友達が言う。「未来が明るいなんて信じられないですよ」分かる気もする。けれど、「未来がいまより良くなっている」と、「思考をポジティブな方向に変えてみる」、「言葉を使う際には決してネガティブな言葉を使わない」、 いま僕はそれを試している。 だからと言って、決してそれがずっと上手くいっている訳ではない。やはり感情は揺れる。ちょっとした事

        死にたいと、わかりたいという欲望について

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          141本
        • 小説
          16本
        • 日記
          25本
        • 25本
        • DJ mix
          3本
        • ラフスケッチ
          4本

        記事

          不登校だった頃といま

          社会の中で、マジョリティの側ではない場合には、自分が何をどう感じているかを、いや自分自身ですら言葉にする事がまだ出来ていない感情や行動に対して、説明しなければならない場合が、多々ある。もちろんマジョリティとは何か?と一旦、留保しながら。自分の繊細さを、苦手だったり、出来ない事を、自分の混乱を、更にそれを言葉で(発語がある場合)説明しなければならないって、更にしんどくなるだろうな、と思う。 不登校児を見ていて、僕が親ならどうするだろうか、考えてみる。 学校なんて、行かなくてい

          不登校だった頃といま

          幸せになる事にどこか罪悪感があったな

          と、ふと思い浮かんだのは、昔の友達の家で友達の奥さんが、きみはさ、と言う…きみはどこかで幸せになる事を拒んでる様に見える、と呟いたのをふと思い出したからかも知れない。その奥さんはワンルームの壁に背をもたれて、煙草を吸っていた。 ーーー 夏が来て、忙しくしている。音楽だけは聴いていて、ご飯はだいたいは自炊する様になって、それ以外は大体は仕事ばかりしている。 長い勤務の後、一度自宅に帰り、シャワーを浴びて、昨日は先輩の娘二人に、僕にボーナスが出たから、UFOキャッチャーを好

          幸せになる事にどこか罪悪感があったな

          ただ、祈る。穏やかな日々を。

          本来なら、この二日間は旅行に行ってくる予定だった。ただ先月真ん中辺りから、精神的に調子を少し崩していて、旅行をキャンセルさせて貰った。 先週末、ずっと自分には課題だった仕事、実はこれができなきゃ、仕事を辞めようと割と追い込まれていたってのもある。 その課題だった仕事後、 決してうまくいったわけでもなく、 できるようになったってわけでもないけれど、 少しだけ、やっていけそうだ、と思った。 ふと数ヶ月前に全く自分が何もできずに、 悔しくて、夕方から泣きながら歩いた道を、 ようや

          ただ、祈る。穏やかな日々を。

          精神統一して待っててね。

          夜勤が増えて、忙しくしています。 仕事上、1日に汗をかいてTシャツを取り替える事、数回。 それから長年、料理をしようとして先延ばしにしてきたのが、仕事で必要になり、たまに自炊して試作して、職場で出しています。 先日、上司がカレーライスを作っている僕を見て、「今日は肉じゃが?」と聞いてきて、 そうか、カレーと肉じゃがは近いのか、 発想の転換…料理然り、仕事でも考え方でも、 示唆された。 先日、ずっとイベントをやってきて、いまは中断している仲間(先輩と呼んでます)夫婦と3人、盆

          精神統一して待っててね。

          2024/6/2

          めちゃくちゃ珍しい!。 ナカムラさんがギターを持たずにシャウトしてる!。 やっぱり体調はずっと良くないんだけど、 今日はナカムラさんに会って来よう!と朝に決めて、高円寺まで行ってきた。 オープンの14時に入っていくと、ゴミッシー!久しぶりやないか!とナカムラさんに言われ、そこから久しぶりにずいぶんと話す(周りに何人かのひとがいたけれど)。 ツアー行ったよな(岩手や宮城)、 DJやってんの?、 珍しいと思ったのは、 ナカムラさん自身が体調が悪いと、 お酒も煙草も辞めたよ、と言

          音楽を聴くのが楽し過ぎる

          一瞬、仕事で追い込まれて、ダウンした。 かなり参っていた。 いまは復帰して(休んだのは2日だけど、その前から危ないな、って予兆は出ていた)、少しずつ、少しずつと自分に言い聞かせているところ。 復帰した夜、たまたま別の地方に行った友達が弾丸で帰ってきていて、会う。彼女はすでにベロベロで、誕生日のお祝いを伝えて、割とすぐに帰る。正直、詰められる!笑と思ったし(割と僕に対して手厳しいから)、その場を離れる時にも見送ると言って、外に出てきたんだけど、 ハグしてくる仕草をしたから、別

          音楽を聴くのが楽し過ぎる

          美しいものに触れた、そんな気がした。

          ジェーン・バーキンは実はよく知らない。ジュテーム、モアノンプリュは10代の頃には観ていたし、セルジュ・ゲンズブールもCDを持っていたりはしたし、けれどセルジュ・ゲンズブールを好きだと公言するようなひとには少し距離を感じていた(世代的に少し年上のひとのトリックスターだった)。 むしろセルジュを知らずに(ふたりの娘である)シャルロット・ゲンズブールは好きだったし、いまは昔より、もっと好きだ。「小さな泥棒」や「なまいきシャルロット」は昔観たきりだけど、それもリアルタイムではない。

          美しいものに触れた、そんな気がした。

          ミナ

          長年、観たいと思いながら叶わなかった、「ミナ」が突然、U-NEXTに入っている!。たまたま気付き、すぐに観る!。確かDVDはないはず…VHSでは持っている。 15歳、初めて映画館で観たのは「レオン」だった。 「ミナ」も同じ映画館で観たはず…島根から広島へ、片道3時間。電車の車窓から川を眺めていた時間をよく覚えている。 高校を辞めた後、たまにそうやって映画を観に広島に行っていた(単館系、ミニシアターは広島で観ていた)。 20代の頃、映画学科の仲間と観直した時には、こき下ろされ

          小説を書こうと思った!

          この季節にはもう外がこの時間には明るくなってきて、小さく開けた窓から、風の音が聞こえてくる。風の音、ときおり走り行く車のエンジン音、まだひとの声はしない、暗い部屋の小さなスピーカーから流れる94年にリリースされたニール・ヤングが歌う。 七連勤、うち三夜勤は確実に自分の体を侵食してくる。メンタルは豆腐だね、と笑われるけれど、体はタフだって自信があった…ちょっとだけ疲れ気味だけれど、水瓶座は5月から一年にかけて愛の季節が到来する!という占い師さんの言葉が力をくれる。単純だなぁと

          小説を書こうと思った!

          美術館へ久しぶりに行く。

          前から気になっていた美術展に行く。 前から日付を決めてしまうより、朝起きて思い立って、今日行ってきた。 まずは「翻訳できない わたしの言葉」を東京都現代美術館で。 南雲麻衣、ユニ・ホン・シャープ、金仁徳の (敬称略)のパフォーマンス、映像が興味深い。 この展示会、容易に「コミュニケーション/ ディスコミュニケーション」について考えさせられる、などと書いてしまうと大切なものを見失ってしまう気がする。 帰って来てたまたまYouTubeで、保坂和志と山下澄人の対談をながら見しなが

          美術館へ久しぶりに行く。

          また春になって。

          中村一義さんの「春になれば」にあわせて、 PVのライブペインティングパフォーマー近藤康平さんのドローイングをモチーフにしたTシャツを2種、購入しました!。やった!(好きなミュージシャンのTシャツの軽くコレクターです、僕)。 中村一義さんのTシャツと言えばいまからはるか昔、大学時代に、好きだった女の子が中村一義さんのライブに行っている最中に、電話がかかってきて、Tシャツを買ってきてくれて、ずっと着ていた。 その時に電話口で、たぶん「ここにいる」をやると思うよー、と言ったら、後日

          また春になって。

          花見で子供たちと遊び、音楽の記憶と遊ぶ。

          先週の土曜日、曇りから太陽が差し込み、またすぐに肌寒くなる中、この街の大きな公園でお花見をする。 「ボクのお友達、ごみくんと遊ぶ!」と言っていたらしい少年は挨拶すると、直ぐにその場にいた少しだけ年下の女の子にくっついて回る。 生まれたばかりの赤ん坊にずっと声をかけて、飽きない。けれど、その子のママに久しぶりに手相を見て貰う(僕が占いにハマるきっかけ)。 「仕事運、良いね。恋愛は相変わらず一つ、30代に出会ったひとと運命が繋がってるよ。それを逃すと、晩婚だな」ただ相手は見れな

          花見で子供たちと遊び、音楽の記憶と遊ぶ。