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つき
2024年5月24日 21:31
「行ってきまーす!」 朝が楽しみだと感じたのはいつ以来だろう。いや、そんなことどうだっていい。今が楽しいのなら、私は幸せだ。やっと見慣れてきた街並みが、今日は少し違って見える。どこを見ても美しいと感じてしまう。きっと、共感できる人と出会ったからだろう。今日はどんな話をしようか。 学校の近くまで行くと、同じ高校の生徒が増えてきて安心する。どうやら通学路はしっかり覚えられているようだ。胸の前で
2024年5月17日 21:00
心地よい風が、鳥の歌声を運んでくる。鳴いてる鳥はどこにいるのかな。空を見上げて探そうにも、夕日が私の視界を眩ませる。でも、夕日が眩しいと感じるのは私だけみたいだ。これも病気のせいらしい。そんな、美しい夕日があまりにも眩しくて顔を逸らした時、目があった。教室で何度か目にした顔だ。確か名前は……。「不知火君?」「そうだけど、誰?」 驚いた。転校生とはいえ、今日一日一緒の空間で生活していた
2024年5月10日 21:00
目が覚めた。眠い目を擦りながら時計を見ると、6時を少し過ぎたところだった。どうやら、早起きしてしまったようだ。いつもなら二度寝しているところだけど、今日に限ってはそれができない。なんともしても寝坊するわけにはいかないのだ。 とりあえず歯を磨いてから、キッチンに行き冷凍庫から食パンを取り出す。カチカチに凍った食パンを見て少し笑い、トースターへと放り込む。その流れでケトルの電源を入れしばらく待つ
2024年5月3日 21:00
この街に引っ越してきて1週間が経とうとしていた。最初こそ色々と困惑してしまい、自分は本当に上手くやっていけるのだろうか? そんなことばかりを考えていたが、人間とは面白いもので慣れてしまうのである。そして、慣れが来た後は、必ずと言っていいほど飽きが来る。ソファーに寝転がり、テレビのチャンネルをひたすら変え続ける。「ザッピングの調子はどうだ? さあ、夕飯にしよう。ご飯よそってくれるかい?」「