【日本全国写真紀行】 31 埼玉県秩父郡東秩父村
埼玉県秩父郡東秩父村
和紙づくりの伝統を守り続ける県内唯一の村
日本が世界に誇る技術の一つに、手漉き和紙技術がある。文字どおり和紙をつくる技術で、熟練した手技によって生み出された和紙は洋紙よりもはるかに強く、ヨーロッパの美術館では絵画の修復にも用いられている。まさにものづくり日本を象徴するものといえるだろう。
和紙は古くから日本各地でつくられてきたが、中でもその技術が卓越しているとして2014年にユネスコ無形文化遺産に登録された三紙がある。島根県浜田市の石州半紙、岐阜県美濃市の本美濃紙、そしてもう一つが埼玉県東秩父村の細川紙である。細川紙とは、東秩父村と隣接する小川町でつくられる和紙のことで、江戸時代中期に、良質な和紙を作ることで知られていた紀州細川村の技術が伝えられたといわれている。
東秩父村の和紙づくりの歴史は古い。八世紀ごろから行われており、江戸時代は八百戸近くの農家が、農閑期の副業として和紙づくりに携わった。一大消費地である江戸が近いことから、和紙づくりはこの地方の地場産業として活況を呈していたという。
※『ふるさと再発見の旅 関東』産業編集センター/編より一部抜粋
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