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「全国最中図鑑」88 元祖 鯱もなか (愛知県名古屋市)

明治40年創業の老舗和菓子店が大正10年に製造を開始して以来、100年以上にわたって愛され続けている名古屋銘菓『元祖鯱もなか』。
純粋な餅米だけで焼き上げた香ばしいもなかの皮に、独自の製法でじっくりと炊き上げた粒あんを挟んでいる。素朴だが100年以上受け継がれてきた伝統の味を愛するファンは多い。2022年7月17日、藤井聡太棋聖が対戦中の勝負おやつに選んだことで、全国的に有名になった。
名古屋城の天守閣を飾る金の鯱は名古屋のシンボル。1612年、史上最大の延床面積を誇る天守閣完成の時、家康の支配力や尾張徳川家の権威を誇示するため、豪華絢爛な金の鯱が屋根の上に飾られた。金の鯱は雄(北側)と雌(南側)の一対で、大きさは雄の方が大きいが、身体中を覆う金のうろこは雌の方が多く、派手に作られている。
その後金鯱は江戸、明治、大正、昭和と333年にわたり名古屋城を守ったが、1945年5月、太平洋戦争の空襲により天守閣もろとも消失。だが名古屋の人々の熱意により詳細に復元され、現在は二代目の金鯱が再建されている。

元祖鯱もなか本店
名古屋市中区松原2-4-8



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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途中で出会った最中のなかで、ユニークで忘れることのできないご当地最中を紹介していきます。


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