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「全国最中図鑑」44 ひょっとこ最中(宮崎県日向市)
昔、日向の塩見永田という村に「ひょう助」と「おかめ」という夫婦が住んでいた。二人が子宝に恵まれるよう毎日稲荷神社に豆飯を供えていたところ、ある日、神主が空腹に耐えきれずそれをつまみ食いしてしまった。怒ったお稲荷様が、きつねに姿を変えて現れたが、そこにいたおかめの美しさに目を奪われ、おかめの気をひこうと手招きしながら踊り出した。それを見たおかめもつられて踊り出し、亭主のひょう助も一緒に踊り出し、成り行きを伺っていた村の若者たちまでみな踊り出した。
「日向ひょっとこ踊り」は、この逸話を元に、おかめ、ひょっとこ、きつねのそれぞれの面をつけて踊るもので、8月の第一土曜には「日向ひょっとこ夏祭り」が開催され、全国から踊り手や観客が訪れる。
このお面をモチーフにしたのが秋田屋菓子舗の「ひょっとこ最中」。豆のしっかりした甘すぎないあんが飽きのこない味。ユニークで楽しいひょっとこ面をかたどった皮は人気があり、お茶うけやお土産に喜ばれている。
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秋田屋菓子舗
日向市南町4-26
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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途中で出会った最中のなかで、ユニークで忘れることのできないご当地最中を紹介していきます。