39:それとぞれ
幸せの価値観なぞ、
人のそれぞれで、
まして、2人ぞ
合わぬがオチや。
2人俯く公園。
君がいると、聞いてだな。
まあその話はよそう。
君は自然が好きだって、
故郷思うからとまた言う。
コンクリの、
四角い空に慣れた僕。
バツが悪い故郷は、
ド田舎だ。
家を持たなくてもいいかなと思う。
君は家を持ちたいと言う。
子供は2人欲しいとねだる。
君は男の無知を叩く。
怒らないで欲しいと思う。
君は怒って、そっぽを向いたまま。
ウザいと思われたかなと思う。
君は過保護に壁を張る。
合わぬ合わぬの口喧嘩。
夏と風吹く木陰下。
少し離れた、君を見る。
白いシルクの布で羽ばたく。
2人で座る。
君が見てた幸せ。
その輝く目と悩む頭。
また少しだけ惚れた。