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「チ。」私にとっての地動説と天動説

休み時間に立ち寄ったジュンク堂書店。
カバーに描かれた主人公らしき人物と目が合う。

「チ。-地球の運動について-」。

そのアストロラーべの先を凝視する目、天蓋を目指す指の向こうあるのは一体何か。
久々に手にする新品のマンガ本はビニール分以上に重たい。

不安的中といったところか。
僅か150ページあまりの紙面にギッシリと詰め込まれているのは、醜悪に歪んだ自画像の連作そのもの。
己が心底是とするものに挑めず、ただ逃げていた今までをこっぴどく罵られ、否定さているようで、気分が悪くなる。

しかし奈落に突き落とされた今の私だからこそ、自分の直感を信じ、狂気じみた愛を強かに宣言できるのでは。
そうやって私を無責任に駆り立てる、微かな星の光のような感動がそこにあった。

私にとって地動説なるもの、何にも覆されることのない信念とは何か。
私にとって天動説なるもの、必ず覆すべき慣習とは何か。
この星回りの悪そうな物語の続きが非常に気になる。

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