12/16(土)、ノンフィクションライターの井上理津子さんをゲストに「インタビュー田原町06」を行います
「いちばん繁盛したのは、十二月三十日と三十一日でね。二日間で、一か月分を売り上げましたよ」
インタビューをするので、井上理津子さんの『絶滅危惧個人商店』(筑摩書房)を読み直している。
冒頭、話しているのは台東区・山谷にある「金星堂洋品店」の店主の大澤さんだ。労働者の街として活気があったころ「七万五千円の革ジャン」が売れたという。買っていったのは、正月に帰郷するのに服を新調する労働者たちだ。
井上さんがこの店を取材することに決めたのは、たまたま簡易宿泊所に暮らしているミズ